コキコキ 子機 こき使う

戦後思想の一断面―哲学者廣松渉の軌跡 作者:熊野 純彦 ナカニシヤ出版 Amazon いつの間にか無線LANができなくなっていたPC。ネットを見ていたらwinndows10にアップグレートしたが、PCのWi-Fi(無線LAN)機能がそれに対応してないとか。どおりで。外付無線LAN…

世田谷線にのって

引越しでジタバタ。断捨離したつもりでも、徹しきれなかったような。半年間の仮住まいは世田谷線沿線にある。これが楽しい。で、高田渡の名曲『自転車にのって』の替え歌を。 『世田谷線にのって』 世田谷線にのって 景色をながめカフェにいこか 古書店にい…

小林兼光が四谷シモンになるまで

人形作家 (中公文庫) 作者:四谷 シモン 中央公論新社 Amazon 昔書いたのシリーズ-part3 『人形作家』四谷シモン著を読む。 妻が作者の人形教室に通っていた。そこはカルチャースクールだったので、大半はリッチなおばさんだったのだが、中には場違いな少年少…

「身・心・社会の視点」から、「共同性」から、心の病を捉え直す

統合失調症 ――精神分裂病を解く (ちくま新書) 作者:森山公夫 筑摩書房 Amazon 25年間の断捨離。マジ、大変。コードレス電動ノコギリがクセになりそう。 昔書いたのシリーズ-part2 『統合失調症-精神分裂病を解く』森山公夫を読む。 2002年、「精神分裂…

IT革命がもたらすもの。デジタル時代に、哲学の<ものの見方>は機能するか

デジタルを哲学する―時代のテンポに翻弄される“私” (PHP新書) 作者:黒崎 政男 PHP研究所 Amazon 引越し準備で忙しいので昔書いたのを。 『デジタルを哲学する 時代のテンポに翻弄される<私>』黒崎政男著を読む。 「デジタル」と「哲学」、一見すると相反す…

掌(てのひら)の大宇宙―豪華絢爛な幻想的世界をご堪能あれ

須永朝彦小説選 (ちくま文庫) 作者:須永 朝彦 筑摩書房 Amazon 『須永朝彦小説選』須永朝彦著 山尾悠子編を読む。 名前は知っていた。塚本邦雄のお弟子で歌人や文藝評論家のような人と勝手に思っていた。小説も書いていたとは。 編者に惹かれて読んでみた。…

食品のリスクに対処する消費者の自覚の欠如が、BSEパニックの一因となった

食のリスクを問いなおす ――BSEパニックの真実 (ちくま新書) 作者:池田正行 筑摩書房 Amazon 引越しに備えて断捨離中。本もさることながら、コピーを書いた印刷物や企画書も山のようにある。粗大ごみも。 昔書いたレビューが出て来たので再掲。BSEを新…

知沸き、肉躍る―レムの著作では、読了スピード記録達成

インヴィンシブル 作者:スタニスワフ・レム 国書刊行会 Amazon 『インヴィンシブル』 スタニスワフ・レム著 関口時正訳を読む。新訳が良いからなのだろう、冒頭から吸い込まれ、ぼくもインヴィンシブル号に乗船していた。 消息を絶ったコンドル号を探しにイ…

ナイン・ストーリーズ―朝倉かすみがテーマを「スカート」に選定、指名した9人の作家

朝倉かすみリクエスト! スカートのアンソロジー 作者:朝倉 かすみ,北大路 公子,佐藤 亜紀,佐原 ひかり,高山 羽根子,津原 泰水,中島 京子,藤野 可織,吉川 トリコ 光文社 Amazon 『スカートのアンソロジー 朝倉かすみリクエスト! 』を読む。こんなアンソロジー…

「人類未来論」をテーマにしたアカデミックな書であって、SFチックな予言の書としても読める。ぼくは、後者の方

宇宙・肉体・悪魔【新版】――理性的精神の敵について 作者:J・D・バナール みすず書房 Amazon 『宇宙・肉体・悪魔-理性的精神の敵について-新版』J.D.バナール著 鎮目恭夫訳を読む。 「人類は、進化して人類となって以来つねに、そして現在もまた、次の3種…

国産みならぬ星産み。宇宙の生誕から滅亡まで描く物語

スターメイカー 作者:オラフ ステープルドン 国書刊行会 Amazon 『スターメイカー』オラフ・ステープルドン著 浜口 稔訳を読了。 ある夜、「ヒースの丘に腰を下ろして」いた主人公は、幽体離脱が起こり、宇宙を旅することとなる。 「本書の目的はわたしの冒…

地球消滅と人類滅亡までの、20億年に渡る18期の人類の興亡史を描いた(作品)。ふう~

最後にして最初の人類 作者:オラフ ステープルドン 国書刊行会 Amazon 一部でウワサのオラフ・ステープルドンの『最後にして最初の人類』が、なかなか前へ進まなかったが、ようやっと読了。 哲学者の書いたSF小説、とでもいえばいいのか。進まないけど、おも…

映画『マタンゴ』の原作『夜の声』などクラシカルな海洋怪奇小説短篇集

夜の声 (創元推理文庫) 作者:W・H・ホジスン 東京創元社 Amazon 『夜の声』W・H・ホジスン著 井辻朱美訳を読む。 船員体験をもとに小説を書いたというとメルヴィルがパイセンだが、作風はホジスンの方が怪奇によりフォーカスしているような気がする。単純に…

ガヴァネスはつらいよ。ガヴァネスも、か

ガヴァネス―ヴィクトリア時代の〈余った女〉たち 作者:川本 静子 みすず書房 Amazon 『ガヴァネス-ヴィクトリア時代の<余った女>たち-』川本静子著を読む。 『我は、おばさん』岡田育著に取り上げられていた本。 ヴィクトリア時代、19世紀の英国では「成…

ハン・ガンあたりの作品が好きな人なら、ぜひ。最後の一冊といわずに…

理系的 作者:増田みず子 田畑書店 Amazon 『理系的』増田みず子著を読む。20年ぶりに新作の『小説』を刊行した作者。これまで単行本未収録だったエッセイを編纂したのが、この本。 はじめに引用。 「私は生命の謎解きを求めて、はじめは生物学を学びました。…

記憶する体、体の記憶

記憶する体 作者:伊藤亜紗 春秋社 Amazon 『記憶する体』伊藤亜紗著を読む。 障害を持った人たちへのインタビューから「体の記憶」を探る。 障害を持って生まれた人と生まれてから障害を持った人。この本に出て来る11人は、みな個性的。何人かをピックアップ…

「むずかしいけど、魅力的」

生きていることの科学 生命・意識のマテリアル (講談社現代新書) 作者:郡司 ペギオ-幸夫 講談社 Amazon 誕生日祝いにもらったアイリッシュウイスキー「ジェムソン」をソーダ割りで。まさかのヤクルト優勝で、ちと飲み過ぎ。 『生きていることの科学』郡司ペ…

「レディ・アストロノート」、『火星へ』

火星へ 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:メアリ ロビネット コワル 早川書房 Amazon 火星へ 下 (ハヤカワ文庫SF) 作者:メアリ ロビネット コワル 早川書房 Amazon 『火星へ』(上)(下) メアリ・ロビネット・コワル著 酒井昭伸訳を読む。 前作、『宇宙(そら)へ』では…

タイトルを見て手を引っ込めてはいけない

ケアの倫理とエンパワメント 作者:小川公代 講談社 Amazon 『ケアの倫理とエンパワメント』小川公代著を読む。 タイトルを見てジュディス・バトラーの本みたいに難しかったら…。数ページ読み出して安堵した。するする読める。 冒頭部引用の引用。 「ケアはわ…

何々のようで何々でない。75の掌編小説

戦時の愛 (SWITCH LIBRARY) 作者:マシュー シャープ スイッチパブリッシング Amazon 『戦時の愛』マシュー・シャープ著 柴田元幸訳を読む。 『戦時の愛』、そうさな、爆弾が降り注ぐ中、防空壕内の秘めた恋愛とかを想像されるだろう。『戦争』という作品があ…

女には向かない職業。って言うヤツは蹴り倒す

因業探偵 リターンズ~新藤礼都の冒険~ (光文社文庫) 作者:小林 泰三 光文社 Amazon 『因業探偵リターンズ 新藤礼都の冒険』小林泰三著を読む。 推理力とルックスは最高、でも性格は最低。腕利きの探偵・新藤礼都は探偵事務所の開業資金を貯めるために、今…

グンバツなナオン

暗闇のスキャナー (創元SF文庫) 作者:フィリップ・K・ディック 東京創元社 Amazon 金曜日夜の渋谷並木橋界隈は、賑わっていた。このまま新型コロナウィルスは収束するとは思えないのだが。 Spotifyで懐ロックから最新曲まで聴き流している。 『暗闇のスキャ…

荒涼たる気候よりも荒涼たる心の方が凍(しば)れる

日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女 (ハヤカワ文庫 JA ハ 11-5) 作者:石黒 達昌 早川書房 Amazon 『日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女』石黒達昌著 伴名練編を読む。 昔に読んだのは再読そして初読。まったく色褪せていなかった。早過ぎた作品だったの…

捨てる仏あれば、拾う仏あり

廃仏毀釈 ――寺院・仏像破壊の真実 (ちくま新書) 作者:畑中章宏 筑摩書房 Amazon 『廃仏毀釈-寺院・仏像破壊の真実-』畑中章宏著を読む。 今はお寺と神社は違うものだと思われている。しかし、それは日本の歴史全体から見ればつい最近のことだ。お寺と神社…

おばさんは母でもなく「少女でもなく、老婆でもなく」

我は、おばさん (集英社文芸単行本) 作者:岡田育 集英社 Amazon 『我は、おばさん』岡田育著を読む。 女はおばさんに生まれない、おばさんになるのだ ―シモーヌ・ド・ボーボワール女史の名言をパクれば、こうなる。 いきなりこう来る。「「おじさん」になり…

「理念的な「男らしさ」とみずからの「無力(不能)」の亀裂を埋めようと」するとき、暴力が生まれる

暴力の哲学 (河出文庫) 作者:酒井 隆史 河出書房新社 Amazon 『暴力の哲学』酒井隆史を、ふむふむと読む。 この本でなぜトルーマン米国大統領が原爆投下にゴーサインを出したかというくだりが出てくるが、要するに「女々しく見られたくなかった」「男らしく…

ヴァージニア・ウルフなんかこわくない。いや、こわい。いや、かわいい

ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫) 作者:ヴァージニア ウルフ 筑摩書房 Amazon 読んだ気になって読んでいなかった『ヴァージニア・ウルフ短篇集』ヴァージニア・ウルフ著 西崎憲編訳を読む。とりあえず何篇かの感想やあらすじなどをば。あらすじ書い…

オオカミよ、狼狽するな!狼煙を上げろ!

オオカミ県 作者:多和田葉子 論創社 Amazon 『オオカミ県』多和田葉子文 溝上幾久子絵を読む。 「俺」は、オオカミ県に生まれた。「狼」ではなく「大神」が由来らしいのだが。 オオカミ県以外のところを知らないのだが、「インターネットの書きこみ」でオオ…

化石は生きている―化石が記憶しているもの

化石の分子生物学――生命進化の謎を解く (講談社現代新書) 作者:更科 功 講談社 Amazon 『化石の分子生物学-生命進化の謎を解く-』更科功著を読む。 『ジュラシック・パーク』。ぼくは映画版を見たが、コハクに閉じ込められた蚊の化石からDNAを取り出して恐…

神は都市に宿る

都市と日本人―「カミサマ」を旅する― (岩波新書) 作者:上田 篤 岩波書店 Amazon 『都市と日本人―「カミサマ」を旅する―』上田篤著を読む。 「都市とは神様のいる場所」だと梅棹忠夫の説を引いて、作者は、皇居もそうだし、京都の東寺もそうだし、各地で復元…