『きみの友だち』or『君の友だち(You've Got a Friend)』

 

 

子どもが読みたくて近所の書店を数件回っても見つからなかった重松清著の『きみの友だち』。妻がamazonで頼んだら、翌日には届いた。町の小さな書店はかなわないわけだ。あっという間に読んでしまったようだ。どれどれと空き時間に一つずつ読んでいる。

 

子どもは同じクラスの女の子からの紹介、いわゆるクチコミ(バズる)で知ったらしい。
クチコミだとか、好きなタレントの好きな本だとか、そういう影響は若いほど、大きいようだ。

 

『きみの友だち』と聞いたとき、キャロル・キング?ジェイムス・テーラー?の曲かと思った。この曲、かなり好きな曲なもので。やっぱ(死語)、キャロル・キングの方っしょ、選ぶなら。

 

いつぞやTBSの『王様のブランチ』に作者が生出演したとき、小説のネタ元は妻子からといっていたけど、耳をダンボにして(死語)小説に反映させている。


読んでいて、特に女の子の世界、派閥争いなど、たまに子どもが話してくれる学校のことと見事にオーバーラップしている。

 

足の悪い恵美ちゃんと重い病を抱えた由香ちゃんを中心にさまざまなキャラが登場する。ハンディを背負った子に対して抱くのは、友情なのか、同情なのか。つい憐憫の情で必要以上に過剰に大切に接したりして、それがまた当人にはうざかったりする。この小説から、ぼくも小学校のときにいたそんな級友を思い浮かべていた。どうしているんだろうな。

 

仲良しになって、ケンカして、また仲良しになって…。その繰り返し。傷つき、悩み、怒り、泣いて、笑って、そんなことから成長していき、生きることを身につけていく。

 

それと巧すぎるのだろうか、どうも重松の作品は小説としていつも若干のザラつきを覚えてしまう。それは何なのか。まだうまくいえないんだけど。

 

昔、書いたレビュー。『つづれおり』聴かなきゃ。


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