2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧
デス博士の島その他の物語 (未来の文学) 作者:ジーン ウルフ 国書刊行会 Amazon 「デス博士の島その他の物語」ジーン・ウルフ著を再読してみた。来た来た、ピンと。なぜ初読のときは、脳内映像が映し出されなかったのだろう。 小説を読むときと、人文系を読…
戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫) 作者:スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ 岩波書店 Amazon 『戦争は女の顔をしていない』スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著 三浦みどり訳を読む。 ソ連は第二次世界大戦(独ソ戦)に「百万人をこえる女性が従軍…
たんぽぽ (講談社文芸文庫) 作者:川端 康成 講談社 Amazon 『たんぽぽ』川端康成著を読んだ。 未完の「最後の連載小説」(雑誌『新潮』)とかで、読みはじめた。すげえ。のっけから気ちが○や気ちが○病院のオンパレード。 眼前の人の身体が見えなくなるという「…
「野宿者襲撃」論 作者:生田 武志 人文書院 Amazon 排除の現象学 (ちくま学芸文庫) 作者:赤坂 憲雄 筑摩書房 Amazon 『<野宿者襲撃>論』生田武志著を読み出す。村上春樹の『パン屋襲撃』に似たタイトルだが、きわめて今日的なテーマでもあり、「日雇労働者…
どーなつ 作者:北野 勇作 アドレナライズ Amazon 「クラゲ」(『クラゲの海に浮かぶ舟』)、「カメ」(『かめくん』)、「ザリガニ」(『ザリガニマン』)ときて、今度は熊だ。でも、題名は『どーなつ』だけど。この物語の世界は、ポスト・ウォー。どんな戦…
クレールの膝/背中の反り (エリック・ロメール・コレクション) [DVD] ジャン=クロード・ブリアリ Amazon 夏なんで、エリック・ロメールの映画『クレールの膝』でも見てヴァカンス気分ざんす。 ある女性と生きてゆこうと決めた男性が、別の女性と出会い心動…
言葉をもみほぐす 作者:赤坂 憲雄,藤原 辰史,新井 卓 岩波書店 Amazon 『言葉をもみほぐす』赤坂憲雄著 藤原辰史著を読む。 民俗学者と歴史学者との往復書簡集。対談ではなく手紙のやり取り。お互いの表情などはわからないが、文面からの言葉を読み、考える…
絶対製造工場 (平凡社ライブラリー706) 作者:カレル チャペック 平凡社 Amazon 『絶対製造工場』カレル・チャペック著 飯島周訳を読む。 「大企業メアスの社長ボンディ」は、画期的な発明を売却したいという新聞広告を目にする。依頼主は「マレク技師」。大…
ポロック生命体 作者:秀明, 瀬名 新潮社 Amazon 『ポロック生命体』 瀬名秀明著を読む。久しぶり。一時期、作者のロボティクス関連本を読み漁った。それ以来かも。AIがテーマの4つの短篇集。 実際、AIはどこまで進化している?AIって本当に人間を超えるの?読…
ロデリック・ハドソン (講談社文芸文庫) 作者:HENRY JAMES 講談社 Amazon 犬や猫が降る雨(It's raining cats and dogs)という英語の言いまわしを思い出すほどの雨。 『ロデリック・ハドソン』ヘンリー・ジェイムズ著 行方昭夫訳を読む。長篇小説デビュー作。…
怪談えほん (2) マイマイとナイナイ 作者:皆川 博子 岩崎書店 Amazon 『マイマイとナイナイ』皆川博子作 宇野亜喜良絵 東雅夫編を読む。 作者の短篇、掌編小説が素晴らしいのは知っていた。こんな絵本を出していたとは。しかも画家が宇野亜喜良。バタくさい…
日本文学盛衰史 (講談社文庫) 作者:高橋 源一郎 講談社 Amazon 『日本文学盛衰史』高橋源一郎著を読む。 『一億三千万人のための小説教室』のレビューの続編なんで、興味のある人は、面倒でもそこからお読みいただけると幸いです。 と、いうわけで評判の高い…
山の人魚と虚ろの王 作者:山尾悠子 国書刊行会 Amazon 『山の人魚と虚ろの王』山尾悠子著を読む。 冒頭の数行を読む。作者の世界に吸い寄せられる。 その文体。漢字を多用した文。思いつくままに挙げるならば、泉鏡花、渋澤龍彦、金井美恵子、須永朝彦、葛原…
新井素子SF&ファンタジーコレクション3 ラビリンス〈迷宮〉 ディアナ・ディア・ディアス 作者:新井 素子 柏書房 Amazon 『新井素子SF&ファンタジーコレクション3 ラビリンス<迷宮> ディアナ・ディア・ディアス』 新井素子著 日下三蔵編を読む。 『扉を開けて…
創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク 作者:スティーブン ジョンソン ソフトバンククリエイティブ Amazon オリンピック。スケボー少女たちのかわいらしさにモエる。 『創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク』スティ…
壊れた脳 生存する知 (角川ソフィア文庫) 作者:山田 規畝子 KADOKAWA Amazon 『壊れた脳生存する知』山田規畝子著を読む。 作者の病歴。「大学二年生のときの『一過性脳虚血発作』、大学六年生のときの『モヤモヤ病』による脳出血、三十四歳のときの脳出血と…
ヒッチコック×ジジェク 河出書房新社 Amazon 女性柔道選手ではないソネアキラです。長いことコピーライターをしています。ほぼ開店休業状態ですが。 『ヒッチコック×ジジェク』ジジェク編というものを、行き帰りに読んでいて、生き返ります。 ヒッチコック本…