2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧
少女病 作者:田山 花袋 ネオテリック Amazon 『少女病』田山花袋著 藤牧徹也 写真を読む。タイトルが秀逸。 著者の分身と思われる作家・杉田。食えないので編集者も兼ねている。彼は、かわいい、きれい、ともかく、少女が大好き。路上で、電車で、泰西名画を…
ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林 作者:鄭執,関根謙 アストラハウス Amazon 『ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林』 鄭執著 関根謙訳を読む。 華文ミステリーならぬ華文マジックリアリズムの流れに位置づけられる作品。閻連科ほど濃厚で…
失われたスクラップブック (ルリユール叢書) 作者:エヴァン・ダーラ 幻戯書房 Amazon 『失われたスクラップブック』エヴァン・ダーラ著 木原善彦訳を読む。「ポスト・ポストモダン作家」らしい。 まず、スクラップブックについての個人的な思い出。ネットが…
無関係な死・時の崖(新潮文庫) 作者:安部公房 新潮社 Amazon 『無関係な死・時の崖 改版』安部公房著を読む。 新たな小説の井戸を掘り続けた著者の10の短篇集。発表当時は、最先端の文学だった。純文学のフィールドからSF、伝奇、幻想、ホラーのフィールド…
情報化と経済システムの転換 東洋経済新報社 Amazon 『情報化と経済システムの転換』奥野 正寛 池田信夫 編著を読む。 モジュールとオープンアーキテクチャア全般に関する入門的な本。気になったとこだけ、ささっと引用。 「「エンパワメント」とは、意思決…
ナチスの戦争1918-1949 - 民族と人種の戦い (中公新書 2329) 作者:リチャード・ベッセル 中央公論新社 Amazon NHKの『映像の世紀 バタフライエフェクト』などでナチや第二次世界大戦を見ていたが、改めて本で読みたいと思った。で、手にしたのが『ナチスの戦…
よりぬきスネークマンショー 「これ、なんですか?」 作者:スネークマンショー,桑原 茂一2 新潮社 Amazon 伝説のラジオショー「スネークマンショー」は、当初、ひっそりとラジオ大阪でオンエアされていた。「POPEYE」かなんかで、そのことを知って、東京・練…
Tales from Moominvalley 作者:Jansson, Tove Square Fish Amazon 『Tales from Moominvalley』By Tove Janssonを読んだのは、予備校生時代か。TVアニメ版『ムーミン』が好きだったので、英訳本にトライしてみた。 朝のコーヒーは、スナフキンのマグカップか…
缶詰サーディンの謎 (ドーキー・アーカイヴ 8) 作者:ステファン・テメルソン 国書刊行会 Amazon 『缶詰サーディンの謎』(DALKEY ARCHIVE)ステファン・テメルソン著 大久保譲訳を読む。 ストーリーを紹介しても、この作品の魅力は伝わらないが、一応、ざっと…
金時計 (名探偵オーウェン・バーンズ) 作者:ポール アルテ 行舟文化 Amazon 『金時計』ポール・アルテ著 平岡敦訳を読む。 1911年の冬、貿易会社の社長ヴィクトリアが死体で見つかった。いわゆる「雪の密室殺人事件」というミステリーの定番ともいうべき事件…
ポオ評論集 (岩波文庫) 岩波書店 Amazon 『ポオ評論集』エドガー・アラン・ポー著 八木敏雄編訳を読む。 実作者の評論ゆえ、きわめてプラグマティックに書かれている。「詩作の哲学」という論考では、自身の詩作のメソッドを大股開きしている。代表作『鴉』(…
カルロスクライバー ある天才指揮者の伝記(上) 作者:アレクサンダー ヴェルナー 音楽之友社 Amazon 『カルロスクライバー ある天才指揮者の伝記(上)』 アレクサンダー ヴェルナー著 喜多尾道冬訳 広瀬大介訳を読み出す。 決してコアなクラシックファンではな…
謎ときエドガー・アラン・ポー―知られざる未解決殺人事件―(新潮選書) 作者:竹内康浩 新潮社 Amazon 『謎ときエドガー・アラン・ポー -知られざる未解決殺人事件-』竹内康浩著を読む。 まずは、「ポーの最後のミステリー小説『犯人はお前だ』」を取り上げ…
鹽津城 作者:飛浩隆 河出書房新社 Amazon 『鹽津城』飛浩隆著を読む。 期待しつつ、読み切れるだろうか、理解できるだろうか、と思いつつ頁をめくる。何篇かの話を紹介。 『未の木』単身赴任している妻・杏子の元へ結婚記念日の祝いとして「未の木」という鉢…
知能とはなにか ヒトとAIのあいだ (講談社現代新書) 作者:田口善弘 講談社 Amazon 『知能とはなにか -ヒトとAIのあいだ-』田口善弘著を読む。 機械学習に造詣の深い物理学者である著者が、AIはやがて人の知能を凌ぐようになるのか。本当に「シンギュラリ…
果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-1) 作者:小松 左京 角川春樹事務所 Amazon 『果てしなき流れの果に』小松左京著を読む。 文庫版(ハルキ文庫旧版)の解説が大原まり子という懐かしい名前が。大原が書いているようにとても「1965年に書かれた」和物SFと…