ぼくの考具。最新ヒット商品をつくるネーミング辞典

 

 


忘れた頃に、ネーミングの仕事が舞い込んでくる。ネーミング作業は、黙々と室内でランニングマシンの上を走るのと似ている。

 

最近では、業務支援ソフトや若い女性向けのクレジットカードやおつまみ、お菓子のネーミングをやった。しかし、ぼくのでは、決まらなかった。いままでとおったのもあるが、大抵はボツ。まあ、そんなもの。

 

正攻法でいくネーミングは、ほとんど登録済みだから、ひたすら変化技でいくしかない。英語、フランス語、イタリア語のめぼしい単語は、まんまでは、もうダメだろ。かといってロシア語やラテン語がいいかというと、ゴロや響き、長さもあるし。ドイツ語は、理詰めだから、どんどん言葉をつなげていくから、長いものが多いよね、傾向として。

 

日本語の短縮形って、おもろいよね。キムタク、タマテツクマテツ、、イタメシ、もろもろ。笑ったのが「ネスケ」。根っからスケベの略かと思ったら、ネットスケープのことだった。小ネタじゃなくって。

 

最近、気になるネーミングは「ココログ」。NIFTYのブログのネーミングなんだけど、はじめは意味がわからなかった。「ここ」で「ログ」するのかなとか。そしたら、「心」の「具」だったんだ。ははあ、こりゃ、某大手広告代理店のマーケの人の書いた本のタイトル「考具」にインスパイアされたんだろうね。でも、うまいと思う。ブログが心の具(ツール)とはね。「ココログ」でやすらぐ。なんてキャッチフレーズは、どお。

 

あと、気になったのは「CODAN」。何のことだと思ったら、東雲のおしゃれな公団だった。「CODAN—C」ってなーんだ。好男子ととるか、講談師ととるか。選択の自由を与えよう。

 

で、ネーミングするとき、いきなり、紙に向かって水性ボールペンを走らせることもあるが、途中でアイデアのベンピ状態になる。そんなときは、このネーミング辞典を元ネタに強制発想法をするわけ。なんたって8か国語対照なんすから。英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語ラテン語ギリシャ語、ロシア語。ドンピシャなんてことはなくて、ヒントをもらって、切ったり、貼ったり、つないだり、リミックスする。

 

昔勤めていたデザイン事務所の社長のネーミングの考具は、電話帳だった。東京都内の喫茶店やスナック、バーの名前でよさげなのをピックアップしていく。マネしてみたけど、ぼくの場合、どうも「来夢来人(らいむらいと)」だの、「洒落人(シャレード)」だの、そんなダサイ名前ばっかり探してちゃあ、笑ってた。

 

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