2025-07-01から1ヶ月間の記事一覧
金色の虎 作者:宮内 勝典 講談社 Amazon 『金色の虎』宮内勝典著を読む。 新興宗教の教祖シヴァ・カルパの隆盛から没落まで、それに追随した主人公ジローの物語。誰もが読む途中で、これはモデル小説だろうといぶかるに違いない。 物質文明が行き詰まり、精…
ぼくは始祖鳥になりたい (集英社文庫) 作者:宮内 勝典 集英社 Amazon 『ぼくは始祖鳥になりたい 』宮内勝典著を読む。 本書には、宇宙の躍動感、地球の生命力、世界との一体感が溢れ出ている。ハイデガー流に述べるなら、世界-内-存在と世界-外-存在を同…
地下室の手記 (光文社古典新訳文庫) 作者:ドストエフスキー 光文社 Amazon 新訳版『地下室の手記』ドストエフスキー著を読む。 主人公の「元小官吏」の−こっぱ役人ね−40男の鬱々としたモノローグが続く。グレート・ムタみたいに言葉の毒霧、吐くわ、吐くわ。…
ハサミ男 (講談社文庫) 作者:殊能将之 講談社 Amazon 『ハサミ男』殊能将之著を再び読む。 やはり、素晴らしい。デビュー作にして、すでに完成していた。最初に読んだとき、珍しくトリックというか「犯人わかっちゃったんですけど」(by『ケイゾク』柴田 純)。 …
妻が椎茸だったころ (講談社文庫) 作者:中島京子 講談社 Amazon 暑気払いに、『妻が椎茸だったころ』中島京子著を読む。 趣向の異なった5篇の短篇集。とびきりの弁当のように、おいしく幸福な読後感が残った。 『妻が椎茸だったころ』料理好きの妻に先立たれ…
世界音痴 (小学館文庫) 作者:穂村弘 小学館 Amazon 菓子パンをベッドの上で、わしわしと、こぼさずに上手に食べる。猫は明け方にペットグラスを下の方から、わしわしと、食べる。 40近くになっても独り者で、母親からご飯をよそってもらって食べる。課長代…
詩の構造についての覚え書 ――ぼくの《詩作品入門》 (ちくま学芸文庫) 作者:入沢康夫 筑摩書房 Amazon 『詩の構造についての覚え書 ぼくの≪詩作品入門(イニシアシオン)≫』入沢康夫著を読む。 詩集は読んだことがある。詩人のエッセイや評伝も読んだことがある…
傷のあわい (ちくま文庫) 作者:宮地尚子 筑摩書房 Amazon 『傷のあわい』宮地尚子著を読む。 あわいって言葉、知らなかった。「あわいを漢字で書けば「間」になるが、「あいだ」とは微妙に異なる意味合いを持つ」「あわいとは、ふたつのものが交わったり、重…
櫛の火(新潮文庫) 作者:古井由吉 新潮社 Amazon 『櫛の火』古井由吉著を昨日、今日と再読。 久しぶりに読み直すと、若者(広部)よりサブキャラクターである中年男性の方にシンパシーを感じた。初読のときは、当然、若者の方。自然と対極的な読み方をしてお…
戦前日本モダンホラー傑作選 バビロンの吸血鬼 (創元推理文庫) 作者:高垣 眸,他 東京創元社 Amazon 『バビロンの吸血鬼 戦前日本モダンホラー傑作選』高垣眸ほか著 会津信吾編を読む。 戦前、映画、音楽、ファッション、ライフスタイルなどで新しい洗練され…
めし(新潮文庫) 作者:林 芙美子 新潮社 Amazon 『めし』林芙美子著を読む。遺作となった未完の新聞連載小説。 東京から大阪に転勤となった、倦怠期を迎えた夫婦。そこに魅力的な亭主の姪が突然あらわれ、騒ぎを起こす。妻は姪の身勝手な行動に我慢できなく…
暴走する「地球温暖化」論―洗脳・煽動・歪曲の数々 作者:武田 邦彦,池田 清彦,渡辺 正,薬師院 仁志,山形 浩生,伊藤 公紀,岩瀬 正則 文藝春秋 Amazon 『暴走する「地球温暖化」論―洗脳・煽動・歪曲の数々』武田 邦彦著・池田 清彦著・渡辺 正著・薬師院 仁志…
カーペンターズ・ゴシック 作者:ウィリアム・ギャディス 国書刊行会 Amazon 『カーペンターズ・ゴシック』ウィリアム・ギャディス著 木原善彦訳を読む。 会話と地の文が一体化となった『JR』と同じスタイル。入れ替わり立ち替わり出て来る怪しげな人物がしゃ…
内部観測 (複雑系の科学と現代思想) 作者:郡司 ペギオ幸夫 青土社 Amazon 別件もほぼ目途がつきそうなので、借りてきた本の続きを読む。 『内部観測 (複雑系の科学と現代思想) 』松野孝一郎 郡司ペギオー幸夫 オットー・E・レスラー共著。 内部観測ってオー…
目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書) 作者:伊藤 亜紗 光文社 Amazon 『目の見えない人は世界をどう見ているのか』伊藤亜紗著を読む。 「情報ベースでつきあう限り、見えない人は見える人に対して、どうしたって劣位に立たされてしまいます…
勉強の哲学 来たるべきバカのために 作者:千葉 雅也 文藝春秋 Amazon 『勉強の哲学 -来たるべきバカのために-』千葉雅也著を遅ればせながら読む。『生きるための読書』津野海太郎著で紹介していた本。 まずは、「勉強とは、自己破壊である」というお言葉が…