「アルゴリズムとヒューリスティクス」、コンピュータと勘ピュータ

 

 


『科学の最前線で研究者は何を見ているのか』瀬名秀明編を読む。これはさまざまな分野の12人の研究者との対談集。

 

「工学で探る知識とは何か」のテーマで、中島英之との対談に以前エントリーしたアルゴリズムヒューリスティクスに関する話が出てきたのでピンポイントで引用。

 

瀬名「中島さんは、知能の基本的な働きは世界の理解という科学ではなく、生存するための工学と言われていますね。そこにアルゴリズムヒューリスティクス(発見的工法)の違いが出てくるとおっしゃってます」

 

中島「アルゴリズムの定義ですが、計算の手順を書いたものと思えばいい。それに従えば必ず正しい答が出る。-略-ところが、その速さには理論上の限界がある。それを速くしようと思ったら答えの正確さというか、完全性を捨てるしかない。99%よければ後は間違っていいとする。それがヒューリスティクスの領域です。どんどん変わる世界で生き延びるため、生物はそうした戦略をとったんだと思います」

 

中島「私たちが向き合っている環境はまさにそうした問題を抱えた複雑系で、多分アルゴリズムがそもそも作れない世界です。しか使えないと思います。そうした目で知能を再定義しようとすれば、複雑系を扱うための手法、つまりヒューリスティクスが知能だと言ってもいい」

 

機械学習とかディープラーニングとかで、AIはヒューリスティクスを習得できるのか。
いい加減AIとかテキトーAIとか、ネーミングしたりして。


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