『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』左巻健男著を読む。
「人類の歴史は化学とともに発展してきた」だから、「世界史は化学でできている」と。納得。
世界史と化学史の相関関係つーか、人類の発展に貢献した化学を多彩な領域から述べている。発展ばっかじゃないけど、その影の部分も取り上げている。いわば、文系と理系のマリアージュ。楽しく読みながら、初めて知ること、改めて知ることも多々あった。
その一例。「ダイナマイトの発明」
「ノーベルはケイソウ土にニトログリセリンをしみ込ませると安定性が増し、扱いやすくなることを発見した」
「雷管を使うことで、爆発力を維持することもできた。―略―彼は爆薬を「ダイナマイト」として市場に出した」
莫大な財産を築いた。
「彼の死後、ノーベル財団が設立され、1901年からノーベル賞の授与が始まった」
「ノーベルは、自分の発明品が戦争に使われるという負い目を持っていたのでノーベル平和賞などを遺言したと思っている人が多いことだろう」
僕もその一人。半分、罪滅ぼしかと思っていた。
ノーベルの考え。
「一瞬のうちにお互いが絶滅するような兵器をつくることができれば、恐怖のあまり戦争を起こそうという考えはなくなる。
優秀な軍用火薬を開発し、各国の軍隊に売り込んだ背景には、ノーベルのそういった考えがあったのだ」
人類を滅亡させる兵器の抑止力。ふと、筒井康隆の『アフリカの爆弾』やキューブリックの映画『博士の異常な愛情』を思い出した。
コンパクトにわかりやすくまとめてある。興味を覚えた分野でさらに詳しいことを知りたくなったら、類書、専門書、講談社ブルーバックスあたりを読むのがいいだろう。
