2026-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ポケットにシュオッブを

黄金仮面の王 (河出文庫) 作者:マルセル・シュオッブ 河出書房新社 Amazon 『黄金仮面の王』 マルセル・シュオッブ著 大濱甫訳 多田智満子訳 垂野創一郎訳 西崎憲訳を読む。 『山尾悠子偏愛アンソロジー 構造と美文』で遅ればせながら著者のことを知った。で…

アリは勤勉か。アリは、どんなおしゃべりをしているのだろう

アリ先生、おしゃべりなアリの世界をのぞく (扶桑社BOOKS) 作者:村上 貴弘 扶桑社 Amazon 『アリ先生、おしゃべりなアリの世界をのぞく』村上貴弘著を読む。 解剖学者の養老孟司先生は、趣味が昆虫採集で「虫屋」と自称している。ならば、著者は「アリ…

教育論や道徳論のパロディなのかなと思ったら、マジガチな教育論

行儀よくしろ。 (ちくま新書) 作者:清水義範 筑摩書房 Amazon 『行儀よくしろ。』清水義範著を読む。 「今日日(きょうび)の若者は…」などと大人が嘆くのは、おそらく人類有史以来、連綿と続いていることなのだろう。作者は、ふだん見かける電車やデパート…

科学者が、存在しなかった頃

磁力と重力の発見〈1〉古代・中世 作者:山本 義隆 みすず書房 Amazon 『磁力と重力の発見 1 古代・中世』山本義隆著を読む。 この手の本って、文献に頼っていて、面白みに欠けているものと、その真反対のものと大概は、区分できるんだけど、両方、クリアし…

三姉妹が行方不明。目印は、琉璃玉の耳輪

琉璃玉の耳輪 (河出文庫) 作者:津原 泰水 河出書房新社 Amazon 『瑠璃玉の耳輪』を読む。尾崎翠原案 津原泰水作。と書くだけでピンとくる人は来る。尾崎が「映画脚本」として書かれた、埋もれていた未定稿を、津原がミステリー小説に仕立てた。名画修復のよ…

「「見なくていい自由」すなわち「不快なもの、迷惑なものは潰していい自由」という論理」

ネオリベ化する公共圏 作者:すが 秀実,政之輔, 花咲 明石書店 Amazon 『ネオリベ化する公共圏』すが秀実 編 花咲政之輔 編を読むと、いかに大学が知のディズニーランド化していくことに躍起になっているかを知り、興奮ではなく愕然とする。 第一、早稲田大学…

科学や技術は進歩(良い意味でも悪い意味でも)したといわれるが、さて、人間は進歩したのか

人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス (光文社古典新訳文庫) 作者:フロイト 光文社 Amazon 『人はなぜ戦争をするのか -エロスとタナトス-』 フロイト著 中山 元訳を読む。 『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの』 フロイト著が思った以上に素晴…

奇想も危想も嬉想も―SFが1ダース

おふとんの外は危険 (竹書房文庫) 作者:キム・イファン 竹書房 Amazon 『おふとんの外は危険』キム・イファン著 関谷敦子訳を読む。 なぜか、適当な時期に読む韓国SF。いろんなテイストの「12の奇想短篇」。ショートショートをも少しのばした感じ。5篇紹介。…

極楽浄土、読楽浄土、往生しなっせ!

浄土 (講談社文庫) 作者:町田康 講談社 Amazon 『浄土』町田康著を読む。 荒唐無稽、七転八倒、滅茶苦茶 、刀剣乱舞。5篇を紹介。 『犬死』作家である「私」は、このところ、仕事でも私生活でもアンラッキー続きだった。編集者の豚田笑子からジョワンナ先生…