一字違いで


ファッションリーダーとファッショリーダー、
一字違いで大違い。
アパレル関係と暴れる関係、
一字違いで大違い。
レム睡眠とラム睡眠。
後者はラム酒を痛飲して泥酔すること。

『主の変容病院・挑発』スタニスワフ・レム著と
『バナナ』獅子文六を併読したら、
読むスピードの違いにびっくり。

『主の変容病院・挑発』スタニスワフ・レム著を読む。
スタニスワフ・レムコレクション、全6巻のフィナーレ。
「処女作にすべてがある」
誰が言ったかは知らないが、
文学、音楽、映画など全般に言えると思う。
レムは医学部(医学校)出身。
人間を対象にする学問。
医者兼作家って意外と多いのは
人間観察を生業としているからなのだろうか。
舞台は「ナチス占領下の精神病院」。
ナチスが登場するのは終わりの部分。
重苦しい戦時下ポーランドの精神病院が
リアルに描かれている。
医師と患者のやりとり。
いつドイツ兵が攻めてくるのか。

ただし精神病院の閉ざされた空間が
20世紀ではなくて中世だったら。
精神病院を宇宙船にも見立てたら。
ドイツ兵をエイリアンやそれこそ
インベーダーに見立てたらSFになる。
硬質で精緻で知的。
で、シニカル。意地悪。
その後のレムの世界が、もはや構築されている。

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