眠そうな二人

『続・鈴木志郎康詩集』を読む。
なぜだか、この詩に誘惑された。
ほかにもっと面白いのはあるのに。

「ソファに私が坐っていると


ソファに私が坐っていると
 マリが来て私に寄りかかって坐ると
私は自然にマリの肩に腕をまわして
軽く抱いたまま
 キスをするということもなく
言葉もたまにしか口にしないで
六月
 午後一杯を過したことがあった
次の休みの日も
又そうして午後を過そうと思う
 あれは本当によい時間だった
何も望まない
何も考えない
時間というものの経過を
 お互いの息づかいで聞いていると書いてしまうと
 いくらか私のこととは思えなくなってくるが
静かで本当によかった


『柔らかい闇の夢』1974年青土社刊」

 

当時のラブラブモードを感じる。
ニューファミリーとかもね。

やがて詩に書かれた恋人は詩人の妻となり、母となる。
そのあたりの詩も掲載されている。
私小説ならぬ私詩か。

ふと、友部正人の『ユミは寝ているよ』を
思い出した。
YouTubeに楽曲はなかった。


そう言えば、ソフレ、添い寝フレンドを
紹介していた。

現代の「友達以上、恋人未満」関係の真相 | さとり世代は日本を救うか? | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

峰なゆかの『アラサーちゃん』に出て来る
文系くんキャラなのかな。

ただ、世代や年代で括るのは、どうかなと。
便利だし、ショーバイ上のうま味もあるのはわかる。
オラオラくんタイプもいるだろう。
稀有な例かもしれないが、
ぼくの3歳下の友人はソフレだった。
通常性欲の持ち主のぼくは、
「女の子がアパートに泊めてくれるっていったら
OKってことなんじゃないの」と聞くと、
「だって一緒に寝るってことで泊まったのだから…」
「寝る」と「やる」はイコールじゃないんだ、ふーーん。と、
思ったのは今は昔。

同じ添い寝でも川端康成の『眠れる美女』は、
ヘンタイエロジジイだけど。
でも、好き。

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