- 作者: ナシーム・ニコラス・タレブ,望月衛
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/06/19
- メディア: ハードカバー
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長い原稿を書くときは、長距離走者になった気分になる。
ただし、へたれで、すぐドリンクを飲んだり、
バナナを食べたりするような。
今日は涼しいんで快調なペース(いまのところ)。
『ブラック・スワン 上』 ナシーム・ニコラス・タレブ著を読み出す。
ヒジョーに魅力的な内容なんだけど、なんなんだ、この毒は。
「文芸評論家、実証主義者にして、非情のデリバティブ・トレーダー」だそうだ。
ミシェル・ウェルベックやセリーヌあたりのひねくれたキンキーなテイストが
お好みの人にリコメンドする。
偶然だが、
池田信夫blog タレブ、福島事故を語る.で
タレブのコメントが取り上げられていた。
ご一読あれ。
2箇所引用。
「資本主義は、リターンを受け取るものがリスクも負うときは
うまく機能するが、高い防波堤を建てることによる利益がはっきりしないと、
津波の確率を低く見積もるインセンティブが生じる。
事故が起きたら、会社が確実につぶれるというペナルティが重要だ」
御意。
「質問:日本は想定外の出来事にどう対応するべきなのでしょうか?
ボラティリティを恐れないで、破滅を恐れるべきだ。
ローマ人は「揺れる船は沈まない」と言った。小さな変動は望ましい。
危ないのは、それを人工的に抑圧することだ。
バブルの崩壊は、こうした問題の先送りによって起こる」
禿同。
だがマッチョ世界(by小田嶋隆)の原子力ムラは過ちは認めない。
サムライなら代わりに腹を切るが、
失言を理由に大臣を失脚させ、
失敗のツケを電気料金値上げで国民に払わせようとするのか。