高慢タレブ


音声データを人力で起こす。

『反脆弱性ナシーム・ニコラス・タレブ著を読んだ。

通常というかこれまでは
脆弱、頑健という二項対立だった。
そこにタレブは反脆弱というものを
持ち込んでこのトライアングルこそ
見えにくい時代を乗り切るツールだと。
万能法則だと言わんばかり。
いろんな観点からその正当性や整合性を
論じている。

関係ないが、
かのバタイユは知と無知の二項対立に
非知を持ち込んだ。
頭でっかちな知性主義にアンチを食らわせたってとこ。

面白いつっても、難しいところはある。
でも、悩まず読み進めばいい。

「反脆さは耐久力や頑健さを超越する」
言うなれば柔構造の知だ。

 


「経済全体が反脆く“進化”するためには、個々の企業が脆く、
破綻の可能性を持っていることが欠かせない。進化が起きるには生物(やその遺伝子)が死滅し、別の生物で置き換えられる必要がある。そうでなければ、いつまでたってもシステム全体は改善しないし、適応度の低い生物が繁殖してしまう」

 

 

「朝。コーヒー・メーカーでカプチーノを作るたびに、私たちは
失敗した起業家の脆さから恩恵を受けている。失敗した起業家がいなければ、上質なコーヒー・メーカーが台所のカウンターに届くこともないからだ」

 

 

アンチ『ビジョナリーカンパニー』。
だからといって良いものだけが残ったとか、
そんな単純な素朴ダーウィニズムでケリがつく問題ではない。


「医原病
治療者がもたらす害。たとえば、医者の介入によって利益よりも
害が多くもたらされる状態」

 

 

言えてる。
ともかく作者は既成のシステムの不備を
いちゃもんをつけるように指摘する。

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