就活ブートキャンプ

捨てられるホワイトカラー―格差社会アメリカで仕事を探すということ

捨てられるホワイトカラー―格差社会アメリカで仕事を探すということ

一年が終わろうとしている。


『捨てられるホワイトカラー』バーバラ・エーレンライク著を読む。
同じ著者がブルーカラー層に潜入した体験ルポ『ニッケル・アンド・ダイムド』の続編。
今度はホワイトカラー層での職探しの体験ルポ。
『ニッケル・アンド・ダイムド』の方がインパクトは強かった。
『ニッケル・アンド・ダイムド』の感想は、こちらのエントリーをば。
http://d.hatena.ne.jp/soneakira/20070508
『捨てられるホワイトカラー』は、それまで大抵一生涯喰いっぱぐれのなかったサラリーパーソンが、
けっして気楽な稼業じゃなくなった、アメリカ。
まるでいまの日本なんだけど。
急なリストラなどで職を解かれたサラリーパーソンが、
いかにして希望する職に就けるか。と、いうぼくにとっては身近といえば身近な話。
そのためにネットでプロフィールを送る。いいコーチ、就活コーチに高い金を払って
プロフィールの書き方や面接での応答、髪型や着る物までアドバイスを受ける。
時には、しごかれる。作者はそれを「新兵訓練(ブートキャンプ)」と呼んでいる。
でも、なんかに似てるなと思ったら、過払い金を消費者金融から取り立て
高額な弁護料を取り立てる弁護士のようなものだ。しょせんビジネスだし。
日本だとこのカテゴリーは、ビジネス書なのかな。
いかにネットワーク、コネをつくって小さい穴に潜り込めるか。
労働市場の流動性とか目にするが、アメリカはとっくにそうなっていて、
日本も否応なしにそうなっている。
でもチャンスの国だし、落ちてもまた這い上がってくるし、
そういう人に温かいような気がする。
国民性の違いもあるが、社会のシステムの違いもあるだろう。
渡り職人というのか芸者というのか。
お座敷(得意先)から声がかかれば、期待に応える芸を披露する。


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