本心を打ち明けることは全裸になることよりも恥ずかしいかもしれない

 

秋吉久美子 調書 (単行本)

秋吉久美子 調書 (単行本)

 

 

秋吉久美子 調書』 秋吉 久美子著 樋口 尚文著を読む。

 

いやはや中身の濃さに圧倒された。

「超ロング・インタビュー」。まったく飽きない。
さらに子どもの頃の写真もある。
県立の進学女子高(地元ではバンジョ、旧磐城女子高)の文芸クラブ部長だった。
その作品の一部まで読めるとは。

こりゃご開帳ではないか。

 

いちばん映画が好きだった十代に彼女はデビューした。
赤ちょうちん』、『妹』、『バージンブルース』は何度も見た。


元祖不思議チャン女優という印象が強いが、
そのイメージはマネージャーだった内田ゆきによりつくられていたとは。

余談になるが、同じ頃人気があった桃井かおりのキャラクターは当時マネージメントをしていた
荒木一郎によるものだった。
参照『まわり舞台の上で』荒木一郎著レビュー

soneakira.hatenablog.com

こう書くと洗脳だのマインドコントロールとか思われるが、
有能なマネージャーは自分の抱えているタレント、俳優が
どうすれば時代にシンクロするのか、ブレイクするのか戦略を立てるわけで。
差別化、オリジナリティ。
ま、二人の合作なんだろうけど。

 

若いうちに一世を風靡した俳優って
いつの間にかフェイドアウトしていくパターンが多いが、
彼女は映画やテレビドラマに途切れることなく出演している。

野村芳太郎今井正、山田洋二など名だたる名監督の印象も彼女ならではのもの。

 

今井正監督の『挽歌』では「大体リハーサルが30回前後、本番が30回前後」。
「よく耐えられましたね」と聞き手がいうと
「子どもの頃、化石掘りで一日中一人で山にいたから、まったくこういうのは平気でした」


森田芳光監督の「商業映画デビュー作」『の・ようなもの』で
彼女はインテリ・ソープ嬢エリザベスを演じているのだが、
これがまたぴったりで。

予告編があった。いま見てもなんかみずみずしい。

 


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坂元裕二脚本で若者を弄ぶ奔放な美魔女役で見てみたい。
勝手な希望。

 

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