- 作者: 野矢茂樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 単行本
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昨日は電車を3往復した。
座れたのに本も読まずにうとうと。
そのせいで夕方から復活。
三越前で下車。
懐かしい。5-6年前は、平日半年間フルタイムで通っていた。
そのビルは、同じグループの関連会社に代わっていた。
打ち合わせは雑談を交えて。
いただいた仕事はとても興味がある分野でうれしいが、
ボリュームのある仕事。
戻ると、メールで書籍化が決まったことを知る。
手伝いをしていたので、うれしいが、
納期が完全に重なるので、誰か紹介することになるだろう。
『語りえぬものを語る』野矢茂樹著を読む。
本文がエッセー、詳細な註が哲学という
一粒で二度おいしいスタイルの本。
洒脱ではあるが、難解。難解ではあるが、共感もできる。
そーか、こういう解釈もありなのかと。
引用一箇所。
「科学が世界を語り尽くせないのは、科学の限界ではない。
そもそも世界は語り尽くせないのである。世界は、私を驚かしうる。
実在は、自然科学を含め、言語によって語り出された
あらゆる理念的世界からずれていく。
実在とは、語られた世界からたえずはみだしていく力にほかならない。
その力を自分自身に、人間の行為に見てとるとき、そこにこそ、
「自由の物語」を語り出す余地も生まれる」
「自由の物語」の註を読んでまた、そうなのかと。