地球消滅と人類滅亡までの、20億年に渡る18期の人類の興亡史を描いた(作品)。ふう~

 

 

 

一部でウワサのオラフ・ステープルドンの『最後にして最初の人類』が、なかなか前へ進まなかったが、ようやっと読了。


哲学者の書いたSF小説、とでもいえばいいのか。進まないけど、おもしろい。こういう本もある。


とても1930年に書いたとは思えない予言的本。でも、ハードSF(違うか)なんでハード。地球消滅と人類滅亡までの、20億年に渡る第18期の人類の興亡史を描いた(作品)。

まあ書かれた時代背景が、第一次世界大戦後。戦争の被害を受けなかったアメリカが
世界の盟主のポジションをヨーロッパからバトンタッチされるあたりなんで、バスクアメリカーナだったっけ?アメリカへの批判が手厳しくて当たってる。

 

西の果てではアメリカ合衆国が惑星全体の守護者であることを公言してはばからなかった。企業活動では世界中から畏怖され羨望され一目置かれてはいたが、自惚れが強く皆から蔑まれていたアメリカ人は、人類の生存のあり方を根底から変えつつあった。

 

たぶん、いまだに新大陸アメリカに対して父なる(母なるか)ヨーロッパは、
不肖の息子のような意識が拭いきれないんだろう。


作者の生きている時代が第1期、最後が18期。稀有壮大つーか、広げた風呂敷のでかいこと。にしても、とんでも本じゃなくて、リアリティを感じさせる作者の筆力は、すごいや。

 

ところが、ステープルドンの創作に強い影響を与えた本があることを知る。
『宇宙・肉体・悪魔-理性的精神の敵について-新版』
J.D.バナール著 鎮目恭夫訳を、ただいま、読中。

 

映画版も見なきゃ。

 

synca.jp


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