『オカルティズム 非理性のヨーロッパ』大野英士著を読む。
オカルトを「古代から現代まで」串刺しにした「オカルティズム思想史」。
17世紀フランス。「魔女狩りなど悪魔の時代が終焉する」。
「近代」はそこから始まったと作者は述べている。
17世紀フランス。「魔女狩りなど悪魔の時代が終焉する」。
「近代」はそこから始まったと作者は述べている。
「我々が問題とする「オカルティズム」は、―一部略―18世紀末から19世紀初頭、フランス革命がその結果にすぎないと見なせるような「エピステーメーの転換」―一部略―を経ながらも、廃れることはなかった。また、近代のめざましい実証科学の発展にもかかわらず、あるいはそれと相即的に、非理性的なもの、秘教的なものへのある特有なあり方―近代オカルティズム―として復活し、それが現代にまで及んでいるということなのだ。魔術が力を失ったにもかかわらず、オカルティズムが成立する!」
気になる表があったので、まんま引用する。
表1 様々な超常現象[精神にかかわるもの]
透視(千里眼)、異常な聴覚能力、予言、水晶占い、超能力による治療(ヒーリング)、サイコメトリー(事物からその持ち主に関する情報を読み取る)、トランス(深い催眠状態で霊と交信し、霊に導かれる)、自動筆記・描画[物理的な超能力]
エクトプラズム、テレキネシス(念力)、サイコキネシス(マインド・コントロールによる物体の移動・浮遊)、スピリット・ラップス(様々な叩音の発生)、アポール(霊界よりこの世へ物体を移動させ表出させる)、空中浮遊、霊の物質化、声(霊媒の直接・間接に発する声、かすかな音)、霊光(霊媒から発するあらゆる色・形をした光)、微風(冷たい、暖かい、匂いを伴うなど、霊媒により発生する空気の移動)、楽器の自動演奏、霊による歌唱、テーブルの移動、ウィージャ・ボード(テーブル・ターニング同様の霊との交信)、霊香(花や金属、香水、悪臭など霊現象に伴う匂い)、心霊写真(念写)、電話・ラジオ・テレビ・テープレコーダーなど近代的な機械を通じた霊からのメッセージ(参考:トッド・J・レナード 『別世界への語りかけ』iUniverse,inc,2005)
あらら、ゴーストものやホラーもののキーワードがまとめられている。
いままで読んだものや見たものが浮かぶ。
いままで読んだものや見たものが浮かぶ。