粘菌、因縁、南方曼荼羅

 

 

 

 

創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク』の序章で粘菌の話が出て来る。きわめて興味深い事例なのだが、その前に、粘菌といえば、どうしても知の巨人南方熊楠を取り上げなければならないと思い、本棚をガサ入れする。

 

あった。『南方熊楠―地球志向の比較学』鶴見和子著が。中沢新一の南方本も、あったけど、鶴見の方がわかりやすい。二ヵ所ばかり引用する。

 

「南方が、とりわけ粘菌に魅せられたのは、なぜであったろうか。第一は、粘菌が植物と動物の境界線にある生物だということである。第二は、粘菌をしらべることによって、生命の原初形態、遺伝、生死の現象などに手がかりが」つかめるのではないか、ということである」

 

熊楠って、粘菌を採取しては、森永ミルクキャラメルの空き箱に入れていたそうだ。
昭和天皇にも一部献上したとか。紀州・白浜にある熊楠の記念館に行きたいなあ。洞窟風呂も入りたいけど。

 

因と縁についても、熊楠は、こんなことを述べている。

「今日の科学、因果は分かるが(もしくは分かるべき見込みあるが)縁が分からぬ。この縁を研究するがわれわれの任なり。しかして、縁は因果と因果の錯雑して生ずるものなれば、諸因果総体の一層上の因果を求むるがわれわれの任なり」(『全集第七巻』より)

そうか、で、南方曼荼羅にいくのか。


何か、感じるよね。少しずつ、つながっていく。

 

山本政志監督の『熊楠 KUMAGUSU』は、その後、どうなっているんだろか。パイロット版は公開したらしいが。町田康が熊楠役だし、以前撮った『ロビンソンの庭』でも
植物の映像がものすごく生命感あふれてて、期待してるんだけど。


ネット検索したら、未完のままのようだ。

 

soneakira.hatenablog.com

 

山本政志監督の『熊楠 KUMAGUSU』スチール写真

南方曼荼羅

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