9月に会いましょう

 

半七捕物帳〈4〉 (光文社時代小説文庫)

半七捕物帳〈4〉 (光文社時代小説文庫)

 

 


まずは一曲。

話題の弘中綾香オールナイトニッポン0をタイムフリーで聴く。
火を噴くゴジラのように毒を吐く。
面白いのだが、ラジオはやっぱりうなづき役、あいづち役がいるよね。
ビートたけしにおける高田先生のような。
あ、笑い屋でもいいし。
一人でしゃべりっぱは、聞く方もつらいよね。
かくなる上は、宇垣美里総裁との
激おこぷんぷん丸放送を期待する者である。
オールナイトニッポン烈(仮題)。
 
さて。『半七捕物帳4 新装版』岡本綺堂著を読んだ。
ここに出てきた半七親分の啖呵にシビれた。
 

「どうだ、おれの天眼鏡に陰(くも)りはあるめえ。
来年から大道うらないを始めるから贔屓にしてくれ」

 

 
いいねえ。
TVドラマ『トリック』の山田奈緒子の決め台詞

「全部まるっとお見通しだ!」

 に匹敵する。

 

「長く病に臥せっていたとき『江戸名所図絵』を通読、
これが『半七捕物帳』を書くきっかけになったという」

 

 
無粋な町名変更と戦争とバブルで東京の町名や景観は
すっかり変わったようだが、
かすかに今でも残っている古い町名。
大名屋敷は、病院や学校、大使館などになったが、
そのおかげでかつての敷地をとどめている。
 
半七老人から昔の捕物話を若い新聞記者が聞くというスタイル。
落語の枕みたいなものか。
映像化されるときには、カットされるが、
この部分のやりとりも魅力的。
 
『柳原堤の女』から引用。
 

「江戸市中には化け物が出ると云い伝えられている場所はたくさんあった。現に牛込矢来下の酒井の屋敷の横手には樅の大樹の並木があって、そこには種々の化け物が出る。―略―町奉行所でも人間の取締りはするが、化け物の取締りは自分たちの責任でないというのであろう、ただの一度も妖怪退治や妖怪探索に着手したことはないらしく…」

 

 
新潮社あたりが化け物銀座だったんだ。
江戸版ゴーストバスターズ
妖怪裏奉行所とか、どうだろう。