ある日、突然

シンドローム (ボクラノSFシリーズ)

シンドローム (ボクラノSFシリーズ)

『シンドローム佐藤哲也著を読んだ。
『妻の帝国』などもっと評価されてもいい作家の一人。
福音館「ボクラノSF」シリーズの一冊。
他の本も興味を覚える。

ある日、巨大隕石が堕ちて来る。
そこには、何やら謎の生物がいて、
町は次第に侵略され、破滅へ向かう。
SFジュブナイルものなのだろうが、
子どもだまし、大人だましではなく、
その定石を踏まえ、きっちりと仕上げている。
なかなかでありました。

天才祖父江慎率いるコズフィッシュの装丁と
西村ツチカのモノクロ装画がふんだんに使用され、
なんだかモノクロ映画でも
見ているような、読んでいるような味わい。
こんな映画あたりからインスパイアされたのだろうか。



あとはさ、西島大介の『凹村戦争』とか。

刻々と近づきつつあるインベーダー。
でも、その場所から離れたところでは、
ふだんと変わらない安穏な生活。
深まる友情と愛情。
「B級SF映画みたいだな」。
でも、物語上では現実。
インベーダーの正体をチラ見させ、じらせるのは、
ストリップティ-ズってヤツ。
「ちょっとだけよ、あんたも好きねえ」(byカトちゃん)

いまの時代だから、通信手段はスマートフォンがメイン。
動画でインベーダーを撮影して
twitterにアップとか。
電気とケータイ基地局がやられたらお手上げだな。
瑣末なことだけど。

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