ウグイスが

ゼロの王国

ゼロの王国

短期の仕事で恵比寿へ通う日々。
天気が良い日は早めに出て、渋谷から歩く。
地図をにらんで違うコースを歩く。
1ヵ月後桜が咲いたら池尻から目黒川沿いで
桜を見つつ、中目黒−恵比寿というのを考えている。
仕事前なんでアルコール類はご法度。
団子食べながらかな。
あ、昨日、三軒茶屋の住宅街で
ウグイスの鳴き声を聴いた。
まだうまくはなかった。
江戸家猫八の弟子が練習でもしているのかと
あたりを見たけど、誰もいなかった。


『ゼロの王国』鹿島田真希著を読む。
ドストエフスキーチェーホフの小説の本歌取り
うーんと、ジャニス・ジョプリン
今風にリメークしたスーパーフライの如きものか。
主人公は宛名書きのアルバイトをしている男性。
イノセントでKYで、でもモテる。
そんな彼と女性たちと男性たちの話。
ほとんどが会話、幕間で作者が手短に語るスタイル。
ある意味、スノッブかつレトロなBungaku的雰囲気が漂っている。
会話といっても共感できる代物ではない。
登場人物の会話で作者は自身の哲学やポリシーを
語らせたかったのだろう。


部厚いが、こういうスタイルも2010年の小説にはありなのかと
思わせる出来栄え。
さきほどロシア文学を下敷きにしたと書いたが、
主人公の天衣無縫ぶりは、武者小路実篤の『馬鹿一』を思わせる。


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