- 作者: 近田春夫
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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『僕の読書感想文』近田春夫著を読む。おもちろい。
作者の言を拝借するなら「トイレで読むのにぴったり」。
電車の移動にもいい。一駅、一レビュー。
ぼくは、古いファンの一人で、音楽もそうだけど、
『POPEYE』に連載されていた歌謡曲コラムなんざ、うなったものだ。
現在、週刊文春連載の「考えるヒット」も、ああそうかと、うならせられている。
なんだろ、音楽では時代の嗅覚というのか先読みがすごくて、
で、一般ウケしなかった。玄人(ギョーカイ)ウケする人なのだろう。
久世ドラマの『ムー一族』とか出てたし。
最近は『タモリ倶楽部』で見かけるが。
音楽評論から文学評論(本人に言わせりゃ感想文)に入ったといえば、
最近では佐々木敦がいるが、同様に、自由で、ノリがよく、
時たま、すごいフレーズがあったりする。
ベストセラーはなくて、ほんとに、そこらにあった本を
ひょいと読んで、勝手な感想を書いている。
なんだけど、鼻が利くのだろう。
吉田健一もケータイ小説も、きちんと自己査定している。目利き。
ウソじゃない証拠に、シビれた一箇所引用。
「'80年代の終わりとともに、我々が放棄してしまったのは、
効率の悪い情熱だった気がする」
大昔のTVで見た作者をイラストにしてみた。