赤ちゃんポスト

均ちゃんの失踪

均ちゃんの失踪

[解説]赤ちゃんポスト設置へ
というのが気になる。法には抵触しないとかで認められそう。
コインロッカーはいけないけど、ポストならいい。
これを皮切りに、じいさんポストやばあさんポスト、
飼いきれなくなったらペットのために、ワンポスト、ニャンポスト、カミツキガメポストだのをつくればいい。
せっかくこの世に生を享けたのだから、というのはわかるけれど、
なんかリサイクルっぽい感じもするし、欺瞞、不遜っぽい印象も拭えない。
時代が逆行した感じもする。そういうんじゃなくて、もっとファンダメンタルな問題だろが。
歩きタバコやポイ捨て、もっというなら受動喫煙が問題になっているのに、
ポケット灰皿を持とうとその場しのぎの提案をしているJTみたいだ。


『均ちゃんの失踪』中島京子著を読む。
エンタテイメントに徹した小説でさくさく読める。
昨日のエントリーのチェック男子とは真逆な中年イラストレーターが主人公。
ある日突然姿をくらます。
昔のマドロスのように港港に女ではないが、数人の女性と交際しており、
その女性たちが一同に会する。
なぜだか女性にモテモテの「均ちゃん」をめぐる話。
いまはどうだか知らないが、こういう男っていた。
ハンサムじゃないし、おしゃれでもないし、金持ちでもないし。
でも、モテる。ミス秘書課からお局様、社員旅行に行けば宴会に呼んだ温泉町の芸者、
出入りしているヤクルトおばさんまで人気がある。
この小説、うまいのはうまいし、別段、文句はないけれど、
もう少し心にひっかかるものがほしいといえばほしいところ。
ファンのわがままな注文。と、ありきたりのつまんない締めでおしまい。


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