レム&ベルクソン

花粉症なのか、どうかは知らないけれど、たぶんそう、で、暗鬱な気分。
できるものならば、心身ともに新しいものに交換したい。


『大失敗』スタニスワフ・レム著と『ベルクソン金森修著を併読中。
不思議なことにリンクしているような気がする。
キーワードは、センス・オブ・ワンダーあるいはドアーズ・オプ・パーセプション。
前者のほうは著者最後の長篇小説だそうで、ぼくも小説内宇宙船に同乗している。
出だしはいつになくふつうのSFっぽくて、後者の方がよっぽどレムらしい。
最後まで読んでないので当てずっぽうなんだけど、
『大失敗』は大瀧詠一にたとえるならば『A LONG VACATION』の如きものなのだろうか。
ベルクソンは、かつて岩波文庫のを読んだことがあるが、
当時は「ベルグソン」といっていた。
もう一度読んでみる必要がありそうだ。
金森の文体がいい感じなのと、引用箇所がキャッチーなせいだろう。

「確かに、たとえ事物はわれわれのようには持続しないとしても、
事物のなかにはなにかよくわからない理由があり、そのせいで、いろいろな現象は、
すべてが同時に生起してしまうのではなく、継起的に出現するように見えるということを、
われわれははっきりと感じている」
(『時間と自由』第三章より)

ベルクソンの「純粋持続」の概念もいま考えてみると、
新たな側面が浮かび上がってくる気がする。


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