漱石や鴎外と名づけられたら…

 

 

名作とウワサの高いジュンパ・ラヒリの『その名にちなんで』が、今週の通勤本。
なるへそ。同じ作者の『停電の夜に』も、感心したが、この作品もかなりのもの。

 

ゴーゴリ」とケッタイな名前をつけられた少年を含めたインド系アメリカ人の一家の話。村上春樹の小説には「カフカ」という名前の少年が出てきた。

漱石」とか「鴎外」とか、女子だったら「一葉」とか。
もしそんな名前をつけられたら、ヤだろうなと思う。

哲学好きのオヤジだったら子どもに「ニーチェ」だの「ソクラテス」だのか。
しかもキラキラネームのていで。「尼千恵」とか「祖久良照数」とか。

 

ぼくは「アキラ」っていうんだけど、よく算数とかの問題に出てくる男の子の名前が
アキラで、そのたびにクラスの子たちにはやし立てられてヤだったもの。

 

彼が母親のお腹の中にいた時のことや、産まれたあたりの周囲の人々の反応など
なんか読んでで懐かしかった。

アメリカ文化に対しての異化や同化などがきめ細やかに書かれている。

 

ぼくも妻も地方出身者なので、インドに里帰りする気分がなんとなくわかるし、
アメリカ生まれ・育ちのゴーゴリが、自分のルーツであるインドにセルフ・アイデンティを見出せないのも自然な成り行きじゃないかなと思う。


えーと、インドというと、カレー。
昔、ロンドンで妻の友人夫婦に案内されたカレーショップのカレーがうまかった。
「こってりしてるんで、お腹、こわすかもしれないよ」と
いわれたけど、スパイシーで美味、バクバク平らげた。お腹も平気だった。

土日はほとんどの店が休みだったけど、
インド人が経営する小さなスーパーマーケットが開いていた。
お土産にビッグペンのミニチュアをそこで買った。

 

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