『全ロック史』西崎憲著を読む。の続き。
作者はロックをこう定義している。
「ロックミュージックとはエレクトリックギターとドラムを用い、ヴォーカリストがいて、リズムがアフタービートの音楽を指す」
基本だけど、その多様性はどうだろう。
花でたとえるとバラ科のようだ。
サクラもイチゴもバラ科。
この本のもう一つの魅力。
それは索引が充実しているところ。
歌詞出典、引用・参考文献、
年表、ミュージシャン・バンド名索引、
アルバム名索引、曲名索引。
だからロックの辞典、事典、人典(人物紹介のこと)として
使える。
たとえばビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』を短く引用すると。
「『ペット・サウンズ』は史上初のコンセプトアルバムと言えるものであり、逆にビートルズに影響を与えている。前述したように、同アルバムがなければ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』はなかったと、ジョージ・マ―ティンは述べている」
ロックのルーツはブルース(ブルーズと発音しないとピーター・バラカンに叱られそうだが)などの黒人音楽だが、巻末の「年表」によると
「1843年 白人が黒人を演じる―略―「ミンストレルショー」が流行しはじめる」
だそうだ。
シャネルズの元祖じゃん。
「ミンストレルショー」はヴォードヴィル系だけど、
音楽に純化するとブルー・アイド・ソウルだよね。
知らないバンドの楽曲が目についたら、耳に残ったら、
この本で検索してYoutubeで聴くことができる。
Eテレとかで番組化してくれないかな。ラジオでもいい。
回数的にちょうど2クールぐらいだし。