禁じられても聴きたいの

スウィングしなけりゃ意味がない

スウィングしなけりゃ意味がない


『スウィングしなけりゃ意味がない』佐藤亜紀著を読む。
戦時下のハンブルク
ナチスは退廃音楽としてジャズを禁じた。
たぶんジャズのルーツは黒人音楽だからなのだろうが。
敵国アメリカ産というのもあるかもしれない。
禁じられると余計聴きたくなるのが人情で。
こっそりジャズパーティに興じる。
それどころか主人公の若者は
不法なジャズ音源から海賊版レコードを本格的に売り出す。
売れる。理不尽なナチスの弾圧、戦争の悲惨さ。
金持ちの子息は徴兵回避できたようだし。

ジャズのスタンダードナンバーのタイトルが各章の見出しで
テンポ良く話が進む。
なんだか活劇っぽい。サウンドトラックはジャズ。洋画みたい。
反戦とか大仰に構えなくても
大衆は、上から禁止されても
生きるために必要な愉しみは決して止めない。
それに、イデオロギーじゃ腹はふくれないですぜ。

YouTubeで見出しの楽曲を紹介しようと思った。
たまたま作者のウェブサイトを見たら
楽曲のリンクが貼られていた。

誤植発見
p.214 「1963年のエディ・フォス」→もち「1936年の~」だ。

ジャズ、R&Bからロックンロール、ロックへ。
今のヒップホップまでナチスはもちろん禁止を命じるだろう。

年表によると無名だったビートルズハンブルク
長いドサまわりに行ったのは1960年のことだそうだ。

人気ブログランキング