110ミリメートル

あまりにも真昼の恋愛 (韓国文学のオクリモノ)

あまりにも真昼の恋愛 (韓国文学のオクリモノ)


夜、仕事先で雷と豪雨にびっくり。
世田谷区は1時間に110ミリメートル降ったとか。
以前1時間に100ミリメートル降った時は
玄関内に浸水したが、
それほどでもなかった。
区役所に土のうを届けてもらったが、
その土のうもいまは草が生えている。

『あまりにも真昼の恋愛』キム・グミ著を読む。

『あまりにも真昼の恋愛』はかつて恋人だった男女が
偶然再会する話。
男性は窓際族になって失意の日々を送る。
女性は学生時代の夢だった演劇の仕事につく。
とはいえ客は不入り。
公演に通う男性。演じる女性。
再会と書いたが、関係は観劇者と演者。
話をするわけでもなく。
別れてからの世間話とかもなく。
恋愛が再開するわけでもない。
半分死んだような男性に親近感を覚えてしまう。

『犬を待つこと』は、愛犬が行方不明になって
娘が留学先から帰ってきて犬を母と懸命に探す。
報奨金もつけるが、意外なオチにうまさを感じる。

犬の次は猫。
『猫はどのようにして鍛えられるのか』
主人公は、昼は課長、夜は猫探偵。
小うるさい中間管理職とクールな若手社員の価値観の違いが
面白い。世代や出身国、性別、文化などのギャップは
いい素材だが、それをきちんと作品に仕上げている。
作品によってリディア・デイヴィス
チェーホフあたりを彷彿とさせる。

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