- 作者: 小沼丹
- 出版社/メーカー: 幻戯書房
- 発売日: 2018/07/04
- メディア: 単行本
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第三のビールをエシャロットを当てに。うまし。
麹味噌は甘味噌なので生野菜にあう。
仲間に野蒜(のびる)がある。
田舎の畑に生えていたが、
近所の原っぱプレイパークにも自生していた。
小学生がひょろひょろの野蒜をそのまま齧っていた。
ワイルドだろ。
行く夏を惜しむ。というが、行かないから惜しめない。
『春風コンビお手柄帳』小沼丹著を読む。
女学生が名探偵となって活躍する。
推理は観察眼と洞察力のたまものらしく、
女学生探偵は日常に起こったささやかな事件を解決していく。
『モヤシ君殊勲ノオト』は、
昼行燈のようなモヤシ君が、事件に向かう時だけは
名探偵に豹変する。
頭をかきむしるあたりは金田一耕助風。
いまでいうところのYA向けにかみ砕いたミステリーと
トゲのないユーモアが絶妙。
巻末に北村薫のエッセイが載っている。
生前の小沼丹の話を書いているんだけど、
北村の『空飛ぶ馬』なんて、この世界の延長上にあるな。
早稲田大学の教授だったというのも共通している。
子どもの時、近所にある空家を幽霊屋敷や
泥棒の集会所などに見立てて
悦に入っていた。
この本に収められている『霧』という作品が
なぜかハードボイルド。劇画チック。