どうしてこんなところに

どうしてこんなところに

どうしてこんなところに


ミニ台風のような雨と風。
天気予報よりも強い雨で目を覚ます。
なんだ、この生温かさは。
案の定、自転車カバーもパンチラ以上の状態で
濡れた自転車。

『どうしてこんなところに』桜井鈴茂著を
昨夜の帰りの電車で読了。
妻を殺めてひたすら当てもなく逃げまくる男の話。
クライム・ノベルとロード・ノベルの
合わせ技一本。
主人公は学生時代小劇団に属し、
一時は将来を嘱望されていたが、
結局芽が出ず、就職する。
妻は、先物買いで深い仲となりでき婚。
子どもは小さいうちに亡くなる。
そのあたりからお互いに隙間ができ、
ぎくしゃくしていく。
ま、逃げる先々で関わりのあった人物語りという形式が
ノンフィクション映像のようで読ませる。

先々で偽名を使い、日雇いの仕事などで生活費を稼ぐ。
逃亡はやがて終止符を打つことを願いながら。
電車の中でぼくはほとんど主人公になりかけていた。

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