濫濫読読

激しい温度差。衣替えを連休中に律儀にした人は、
さぞかし困っているだろう。
ファッションも自分の好き勝手でいいようだから、
だらしないワードローブの方が、この先、合っているかも。


本業はエンジンがかからないまま、合間にたまった本を読む。
という相も変らぬデイリーライフ。
思いつくままに感想を。


ぼくらが夢見た未来都市 (PHP新書 676)

ぼくらが夢見た未来都市 (PHP新書 676)


『ぼくらが夢見た未来都市』五十嵐太郎磯達雄著。
小学生の時、『少年マガジン』などに描かれた小松崎茂の未来都市の絵や
真鍋博のイラストレーションなどにわくわくした人は多いだろう。
高層ビル街を自動運転でエアカーが疾走する…。
この本ではユートピアとしての未来都市の想像図今昔をあげながら、
いまだにそうはなっていない−部分ではなっているのかもしれないが−
じゃあどうなるのかを述べている。
磯崎新プランの東京都庁が実現したら、どうなっていただろうなど、
妄想もしてみた。しかし、地震・津波・原発事故の3点セットが
そんな楽しい気分、人間の叡智を誉める気分に冷水を浴びせかける。


ポスト消費社会のゆくえ (文春新書)

ポスト消費社会のゆくえ (文春新書)


『ポスト消費社会のゆくえ』辻井喬上野千鶴子著。
これはもろセゾングループ盛衰記であって、
こういうええかっこしい名前にしないと売れないからなのかな。
辻井喬とは堤清二で、文学者とコングロマリットのオーナーの二役。
相反すると思われる資質をどう調整していったのだろう。
父親から池袋の田舎のデパートを譲り受ける。
伝統もなければ良い人材もいない。
で、文化戦略や鋭角的な広告戦略を展開してイメージを消費者に植えつけた。
ぼくの最初の職場が、セゾングループのハウスプロダクションで、
「不思議大好き」がブレイクしているときに、次の会社に移った。
当時の西武百貨店は、有名クリエイターが直社長とやりとりをしていて、
キャッチコピーが入稿時までに決まらなくて
キャッチコピーのない新聞広告というのもあった。
販促(宣伝部)の人たちは、デザインもコピーの直しも大好きだった。
興味深いのは1984年頃から「キャンペーンの手ごたえがなくなった」と述べているとこ。
以前書いた
『広告都市・東京――その誕生と死』北田暁大著のレビューと重複するので、リンクして省略。
上野でなければここまで語ることはなかっただろうし、
また辻井喬名義がみそで、堤清二では言えないことも
あっけらかんと語っている。
付記
上野はかつてセゾングループ史の執筆をしたことがあり、
そのセゾン側の担当者に車谷長吉がいたそうな。
『ポスト原発社会のゆくえ』って書名、いまならウケるかも。


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