瑠璃玉の耳輪

琉璃玉の耳輪

琉璃玉の耳輪

スーパーマーケットに行ったら、
貼り出されている母の日記念の似顔絵が
例年の半分くらいだった。


『瑠璃玉の耳輪』読了。尾崎翠原案/津原泰水作。
と書くだけでピンとくる人は来る。
「映画脚本」として書かれた、埋もれていた未定稿を、
津原がミステリー小説に仕立てた。
名画修復のような大変なことに挑んだわけだ。
これが宝塚歌劇にでもなるような極上の娯楽作品。
男装すると男の人格に変貌を遂げる女探偵。
読んでいて栗山千明が頭から離れない。
芝居なら早代わりで見てみたい。
懐かしい世界、異様なキャラクター。
『夢みるように眠りたい』林海象監督が好きな人なら、どんぴしゃだろう。
そのうち子どもから借りて読む予定の『謎解きはディナーのあとで』のように、
たぶん、虚構100%。もう現実が十分リアル過ぎるから、
天然ではなく合成甘味料の小説を欲している。ってとこだろうか。


人気blogランキングへ