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エピデミック

エピデミック

2月8日は、夜から有楽町の食べ放題・飲み放題の飲茶店で、打ち上げ。
樽詰め生ビールばかり飲みながら、談笑。
一次会で脱兎のごとく帰宅する。


寒いんで引きこもって本を読む。
『宇宙のランドスケープ』レオナルド・サスキンド著、
『フラット化する世界』トーマス・フリードマン著を読む。
『エピデミック』川端裕人著、読了。
パンデミックは、鳥インフルエンザなどの感染症などが
世界的に流行することを言うそうだが、
エピデミックは、特定地域で流行る伝染病を表わすそうだ。
この手の小説の構造としては、ある地域をめぐり、まったく何の関連性を持たないような
小さなエピソードがやがてじわじわとリンクしていって、
ある種のパニックを引き起こすようなクライマックスへというのがお約束。
カタストロフィーを阻止しようとするのが、疫学者グループ。
ともかく感染の原因を探る。新興住宅地が突き止められる。
不確かな情報が流言蜚語となり、その地域の住民は村八分的扱いを受ける。
マスコミの対応、報道によるマッチポンプ的効用、医師同士の見解の相違。
ノンフィクションと勘違いするほど、疫学などについては、よく描かれている。
しかし、何だか、読み終えて、不完全燃焼気味。
たぶん、それは、フィクション、バイオホラーを期待してぼくが読んでいたからなのだろう。
リアリティと荒唐無稽のほら話は並び立たないのか。
たとえばある地区にだけ原因不明の病気が起こる。で、伝染する。
諸説ふんぷん。風土病だの、挙句の果てに祟りだの。

これがゲームソフトなら、こんなマルチエンディングがあるかな。

1.ウィルスとのバトルに先勝したシングルマザーの疫学者
2.疎外された子どもたちの脱出から回復へ
3.ウィルス、東京浸出

でも、小説なんで、それなりにきっちりと帰結してほしかった。
話を拡散しすぎて収拾がつかなくなったのだろうか。狙いじゃないよね。
あ、それは、伝染病の解明や根絶とかじゃなくて。
わからないというのが、いまじゃいちばんリアリティがあると思うし。


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