ご機嫌斜め45度

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

PCが朝からご機嫌斜めで、いろいろ悪あがきする。
インターネットには繋がったが、メールがダメらしくて
トラブルシューティングのメモをクリアファイルから引っぱり出す。
ようやく復旧となる。


母から桃が届く。大玉で甘美な香り。
田舎の国道沿いの桃畑の前には臨時の即売所が出ていたなあ。
旧盆の墓参りの行き帰りに見たっけ。


『一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病』片田珠美著を読む。
例えば鬱病。今までは真面目で全部責任を自分で受け止める人が
なりやすかったが、最近は他人のせいにしてしまう鬱病者が増えているそうな。
「自分は悪くない」、「社会が悪い」「親が悪い」「学校が悪い」「会社が悪い」。
ふむふむと思ったけど、待てよ。カミュの『異邦人』ではないが、
「夏の太陽のせい」という先駆けもあるし。
モンスターペアレント」、「モンスターペイシェント」の
多数取り上げられた事例を読むと、改めてその凄まじさ、自分勝手ぶりにあきれる。
あきれながらも、自分も似たようなこと、してないかと。100パー否定できないし。
なぜガキのままなのか。それは「対象喪失」をせずに大人になるからだと。
挫折、失敗などを、親がカバーリングしてしまうと。
よく聞く話だが、社会人になってはじめて上司から叱られる。
つい「明日から来なくていい」と言おうものなら、
ショックのあまり、ほんとに来なくなると。
親父にだって怒鳴られたことないのに…。
作者が引用している町山智浩の一文が、日本のなうを暗示しているかも。

「アメリカ人は朝、目覚めると興奮剤を飲んで気合を入れて出勤し、
悲しみは抗うつ剤、怒りは精神安定剤で鎮め、バイアグラでボッキさせて
セックスし、睡眠薬を飲んで眠る。今の精神状態が自然なのか、
薬物で作られたものなのかわからなくなっていく。
心も身体も人工的なバーチャルリアリティに生きている」

アメリカ人のノー天気ぶりは薬物依存のたまものってことか。
リア充ってのも、こんな感じかな。
作者は結びで「敗者復活の容易な社会」の構築を訴えている。


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