ダメだ、こりゃ

ルポ 正社員になりたい―娘・息子の悲惨な職場

ルポ 正社員になりたい―娘・息子の悲惨な職場

先日、双風亭日乗はてな出張所
取り上げられていた『正社員になりたい』小林美希著を移動中に読む。
ホットでもなく、かといってクールでもなく、
作者の実体験も単なる恨み・つらみではなく、
きちんとそれなりのロジックに昇華されており、いいルポに仕上がっている。


要するに、正社員と非正社員は
きっちり、がっつり、システム化、制度化されてしまっているわけだ。
正社員になれず、ハケンになったら、
ハケンはずっとハケンのまま。
ハケンのキャリアはキャリアと認められず、
企業の思いのままに使い捨てられていく。
なんだかベルリンの壁より強固そうだ。
こうして、残るのは絶望しかないという。
また企業が非雇用社員を社員に雇用するケースも
社会保険、雇用保険がついて一見、良いように見えるが、
実は、収入はダウンしてしまうという。知らなかった。
ちょっと前までは、すき間、ニッチがあって、
運と才能さえあれば、もぐりこめたんだけど。


かつて都銀の業務マニュアルの仕事で日勤しているとき、
ハケンの同業者と知り合いになったが、
たいていの人はキャリアがあったので、この本に出てくるほど、
待遇はひどくはなかった。ただ、ピンハネの度合いを聴いて
「ええ〜!!」ってマスオさんみたいにビックリした。
もちろん、フリーの自分とて予想以上にナカヌキされていたんだけど。


やはり、見た目(装丁)がダサダサ。もったいねえ。
光文社新書あたりにラインアップされたら、もっと脚光を浴びるのに。


気合を入れて1件は、送稿した。日程次第で、地獄か。
もう1件は、これから昨日のヒアリングの組み立て。
梅雨時に通った仕事の刷り上がりが届く。
ご丁寧に。この場を借りてお礼申し上げます。


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