聴いて面白かったのは、読んでも楽しいのだ

 

 

『東京IN THE FLESH』高木完著を読む。

 

J-WAVE(81.3FM)の「TOKYO M.A.A.D SPIN」(火曜日の深夜、つーか水曜日の早朝3:00~5:00オンエア)のMCが著者。途中から聴きだした。近田春夫がゲストで近田のtweetで知ったのが、きっかけだったかな。

 

でもリアルタイム聴取は、きついんで、ラジコタイムフリーかmp3プレーヤーで録音したものを聴いている。あ、本になるぞ、これは!と思っていたら、そうなった。

 

前半は著者の自伝めいたもの。写真も貴重。当時のシーンが伝わってくる。「完」という名前をつけたのが、故秋山道男だったとは。Y.M.Oや小泉今日子の写真集、チェッカーズの仕掛け人で知られる。西武流通グループ(セゾングループ)に勢いがあった時、西友ストアの仕事もしていた。


後半は「TOKYO M.A.A.D SPIN」でのインタビューをピックアップしたもの。

 

収録ゲスト
ヤン富田近田春夫、高橋盾 (UNDERCOVER)、大貫憲章NIGO®、小泉今日子
宇川直宏(DOMMUNE)、細野晴臣小西康陽戸川純、レック (Friction)、
K.U.D.O (MAJOR FORCE)、EYE、YoshimiO

 

どお、この幅の広さは。

 

著者が高校時代に通った東京ロッカーズから始まってミュージシャンとしてロック、テクノ、パンク、ニューウェーブ、ヒップホップまでこなす。ともかく顔の広さと記憶力の良さに驚かされる。映画、音楽、ファッション、お笑い、文学などにも通じている。
『POPEYE』などでコラムを担当していたので筆も立つ。

 

で、愛されキャラなのだろうか、ともかくゲストが楽しそうに話す。軽薄そうなしゃべりから、いままで話したことのないような話を引き出してしまう。座談の名手といっても良い。オフレコの酒場談義を盗み聞きしている気分。


まだまだ読みたい人がいる。こんなに明るく話す小西康陽の回には、もう一人野宮真貴もいた。彼女の話も再読したいし。


続刊ならぬ続完を期待する。

 

表紙はモノクロコピーアート風。往年のロックファンならライブハウスに置いてあるフライヤー(チラシ)を思い浮べるだろう。


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