- 作者: 皆川博子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/11/06
- メディア: 文庫
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本屋大賞に「本屋大将」木下古栗を!
本屋大賞授賞式時のB.G.M.は海援隊「あんたが大将」
田中邦衛は青大将 坂田利夫シショウはアホ大将
というツィートをしようと思ったが、踏みとどまった。
ブログでボツ供養。
何やら『猫舌男爵』皆川博子著が
おもろいらしいんで読んでみる。
メタフィクションの翻訳ものVer.といった感じ。
ええと、この手の本では
小林信彦がかつてW.C.フラナガン名義で発表した
『ちはやふる奥の細道 』『素晴らしい日本野球』。
中島京子の『FUTON』を読んだことがある。
作者がダニエル・デイ=ルイスの如く
さまざまな作風の作品、しかもとびきりのを書くのは
知っていたが、『猫舌男爵』は、舌を巻く。
ハリガヴォ・ナミコなる日本でも無名の作家の短編集を
翻訳することになったポーランドの学生。
簡易な字引で翻訳に奮闘するが、
誤訳、思い込み、間違いの連続。
いやあそのドタバタぶりが笑える、笑える。
日下三蔵や千街晶之らも登場して
ドタバタが拡散する。
皆川博子ってBL系、ヤオイ系の作風かと思ったら、
違った、まいりました。
他の作品は従来路線だが、
短篇とは思えないほど読み手の想像力を広げてくれる。