失禁するほど失笑する。失禁はしないけど

 

独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)

独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)

  • 作者:野崎まど
  • 発売日: 2012/11/09
  • メディア: 文庫
 

 

『独創短編シリーズ 野崎まど劇場』野﨑まど著を読む。

 

嫌なことから逃げたいときには、うってつけの本。
失禁するほど失笑する。失禁はしないけど。

この手の本のレビューを書くことは、
お笑いのギャグを解説するようで粋ではないけど。

脚本もこなす作者なので、まんまコントやショートギャグアニメ―ション、
漫画にいけそうなものもある。

 

『第60期 王座戦五番勝負 第3局』
テレビで見る将棋の実況中継って面白くないだろうか。戦局が不利になった棋士
すると娘がボールを投げて盤面を破壊する。将棋テロ?状況はさらにさらに。

 

『幻想大蒸気村奇譚』
ひなびた村。特産物は石炭。有志が介して村おこしイベントを考える。SF好きの中学生が「スチームパンクでいこう」と。石炭は腐るほどある。「果山村蒸気祭」が開催の運びとなる。「ネットニュース」でも取り上げられ多くの観光客が車で来る。しかし立ち込める蒸気で事故が続く。

 

『苛烈、ラーメン戦争』
ラーメン店の店長と女性アルバイト。最近できた店に客を奪われ、閑古鳥状態。
二人で新しいラーメンのメニューを考える。で、できてヒットする。

 

『苛烈、ラーメン戦争-企業覇道編-』
ラーメンチェーンの社長(元女性アルバイト)と副社長(元店長)。副社長は以前のような店で経営したいと。店のデザインやユニフォームなど社長が絵を描いて検討する。看板娘も雑に描く。後にこのキャラの漫画が女子高生の間で人気となる。

 

『王妃 マリー・レクザンスカ』
王妃 マリー・レクザンスカは夫・ルイ十五世が娼婦ポンパドゥール夫人のご執心なのが気に入らない。嫉妬の余り、殺意を抱く。そのドタバタぶりが実に滑稽な宮廷笑劇。

 

『第二十回落雷小説大賞 選評』
ライトノベルからなぜか時代物から育児日記まで投稿されている『落雷小説大賞』。
5名の審査員による選評。小説の新人賞などの選評はおしなべてつまらないが、そのパスティーシュはすこぶる面白い。


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