- 作者: 寺尾紗穂
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/06/18
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (5件) を見る
『原発労働者』寺尾紗穂著を読む。
作者は、シンガーソングライター&ライター。
学者になるか、音楽家になるか。
いまのところ、後者。
書く動機はシンプル。
いまどきの原発労働者の話を聴きたい。
生な声を聴きたい。
で、6名に会いにいく。
やはり現場は過酷な作業環境。
放射能というハイリスクゆえハイリターンだった。
それは、もはや過去の話らしい。
ハイリスク・ローリターン。
誰が働く。
取材に応じた人も大抵は後遺症に苦しんでいる。
原発と米軍基地の関係はやはり似ている。
無いにこしたことはないが、
無ければ職に困る地元の人たち。
ここでも単純な原発―反原発という二項対立は、避けて
「「ひとごと」を「わがこと」として感じること。考えてみること」
が、必要だと。
人は
「人を踏んづけて生きている」
と作者は言う。
捕食-被食関係の図や
ゼネコンや原発の1次下請け、2次下請け、3次下請けを思い浮かべるが。
補足するなら、大抵の人は
「人を踏んづけて踏んづけられて生きている」
現代新書よか、よりみちパン!セとかが
あっている気がするが。