ユッキでした

あ、これ、猫の『雪』の歌い出し。中高年はわかるね。
焼肉店なら「ユッケでした」。
先が見えない仕事と先が見える仕事が
くっついてしまった。
雪は一日限りか。
でも白い景色は、それなりにいいもの。


昨日・今日移動中に図書館で借りた『新潮12月号』の
山崎ナオコーラの『この世は二人組ではできあがらない』を読む。
タイトルにひかれたゆえ。
大学を出てアルバイトして専門学校へ通いつつ、
あるいは会社員しながら、
小説を書いては文学賞に応募する。
作家になるまでの若かりし日々。
塾の先生をしながら公務員を目指す彼との恋。
彼は草食系じゃなくて、意外と野心家なのだ。
通常なら性行為などのサービスカットがあってもよさそうだが、
一切ない。
柄にもなくその頃の自分とオーバーラップさせて読んでいた。
男はダメだめだなあとか。女子は社会への適応能力が高いんなあとか。
作者の思い出の音楽として出てくる
フィッシュマンズ小沢健二などの音楽も効いているが、
多摩川がトポス的役割を果たしている。
男女の関係を根源的に見ながら
表層的な共感できる口当たりのよい「恋愛小説」仕立てにしている。
「180枚」書いて言いたいのは、やっぱり、タイトルなのだろう。


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