再びヒューリスティクス

東京マラソンをTVで見る。
悪コンディションの中、出場した友人は無事完走できたでしょうか。
東京マラソンは定着するのかな。いまの都知事の肝いりではじまったわけだから、
今度の都知事選挙で負けたりしたらなくなるかも。でも、対抗馬が決まらない。
午後、雨が上がったので図書館へ行き、帰りに回り道をして
おいしい精肉店でひさしぶりに豚しゃぶ用の肉を買う。
途中、Danchyuなどで紹介されたドイツパン店がでっかくなっていて、驚いた。
大きくなったとは聴いていたけど、実際に見てみると、いやはや。
今日もクルマが何台かとまり、店内は客で混んでいた。
重たくてうまいパン。当然、値段もいい。
子どもが小さいとき、ここのチーズプレッツエルが大好きだった。
肉屋の向かいの青果店が日曜日は休みなのでスーパーマーケットで
野菜やクズキリなどを買う。


『科学の最前線で研究者は何を見ているのか』瀬名秀明編を読んでいると、
−これは対談集−「工学で探る知識とは何か」のテーマで、中島秀之との対談に
以前エントリーしたアルゴリズムとヒューリスティクスに関する話が出てきたので
自分用に引用。

瀬名「中島さんは、知能の基本的な働きは世界の理解という科学ではなく、
生存するための工学と言われていますね。そこにアルゴリズムと
ヒューリスティクス(発見的工法)の違いが出てくるとおっしゃってます」

中島「アルゴリズムの定義ですが、計算の手順を書いたものと思えばいい。
それに従えば必ず正しい答が出る。−略−ところが、その速さには理論上の
限界がある。それを速くしようと思ったら答えの正確さというか、
完全性を捨てるしかない。99%よければ後は間違っていいとする。
それがヒューリスティクスの領域です。どんどん変わる世界で生き延びるため、
生物はそうした戦略をとったんだと思います」

中島「私たちが向き合っている環境はまさにそうした問題を抱えた複雑系で、
多分アルゴリズムがそもそも作れない世界です。
ヒューリスティクスしか使えないと思います。
そうした目で知能を再定義しようとすれば、複雑系を扱うための手法、
つまりヒューリスティクスが知能だと言ってもいい」


人気blogランキングへ