先日の「武田シンポジウム2007」のメモを2回のエントリーに分けて紹介。
恥ずかしながら、ほんとの走り書き。
「武田シンポジウム:東京大で開催
「未来のゆたかさに向けて〜続く世代に何を渡すのか」をテーマにした
「武田シンポジウム2007」(武田計測先端知財団主催)が10日、東京都文京区の東京大で開かれた。
約250人が参加し、地球温暖化などの問題に直面した人類に科学技術はどう貢献するのかを話し合った。本田国昭・大阪ガス理事は水素エネルギーについて、東京大生産技術研究所の藤田博之教授は
毛髪の断面より小さな極微の電子機器について、それぞれの可能性を紹介した。
国際日本文化研究センターの安田喜憲教授は、古代の花粉などの分析を基に、
温暖化の深刻さを警告。「森を破壊し続けてきた物質文明からの転換を」と訴えた。毎日新聞 2007年2月11日 東京朝刊」
「夢のある水素エネルギー社会」 本田国昭・大阪ガス理事
○省エネ技術・機器の開発はもちろんだが、その前にまず環境教育が大切である。
子どもたちに環境に対する意識を持たせなければ。
○人間が火をコントロールできるようになったことからエネルギー問題は
はじまった。
○持続可能なエネルギーシステムのサンプルとしての日本。
エネルギー使用量をオイルショックの頃を100%とすると、現在は103%。、
省エネのたまものである。
○水素エネルギーというとマスコミでは水で自動車が動くというイメージや
無尽蔵にあると伝えているが、それは短絡であり、間違いである。
参考までに。
「マイクロマシンの拓く豊かな社会」藤田博之教授・東京大生産技術研究所
○マイクロマシン(MEMS)の話も関心を強くひかれたが、
「技術の進歩は幸せにつながるか?」というテーマがひじょうによかった。
―工学部は「最適化」を命題にしており、技術の高度化をひたすらめざすが、
スペックばかりが高まって果たしてそれが我々の幸せにつながっているのだろうか。
―ハードとソフトの「乖離」たとえば携帯電話やハイビジョンTV。
ハードは進むけど、ソフトが追いつかない、追いつけない。
使いこなせないものを世の中に出してどうなるんだ。たぶん、そういう話。
○パソコンも依然としてめんどくさいシステムで、ちっとも人にやさしくなっていない。
「マイクロマシン(MEMS)なら気の利く機械を作る可能性がある」
すなわちマイクロマシン(MEMS)により、
「頭ばかりのITシステムに目鼻にあたる感覚器官と
手足にあたる運動器官の機能を付加する」ことで可能となる。
「頭ばかりのITシステム」と聴いて養老先生のいうところの「脳化社会」=都市を
イメージした。
○いまのコンピューターはいっさいがっさい指示しなければ動けないが、
マイクロマシン(MEMS)により、やがて場の雰囲気や周辺の状況を読む
コンピューターが出現する。クルマしかり…。
○するとHA(ホームオートメーション)化された近未来の住まいの中で
ホウキや雑巾がけは茶道のような侘び寂びの世界、贅沢になるのだろうか。
藤田教授のインタビュー
ナノテク最前線 半導体微細加工技術が築いたマイクロマシンの世界〜静電マイクロモータからバイオ融合アクチュエータまで〜