りんごかもめの玉子を

なまじっか涼しい日なんかがあるから、
暑い日がつらい。
温度差アレルギーだろうか。
はながズルズル。
高校野球が終わると、
やっつけで宿題にかかる。
昔は旧盆を過ぎると
朝晩が気持ち涼しくなった。
昼間の時間は短くなっている気がするが、
勘弁してくださいと言いたくなる暑さ。
留守場番の駄賃代わりにもらったりんごかもめの玉子
アイスコーヒーでいただく。
ひそねとまそたん』に出てくる北の銘菓好きの
飯干宮内庁式部官なら当然ゲットしているのだろうな。

『持続可能な資本主義』新井和宏著を読んだ。
『春風コンビお手柄帳』小沼丹著と
『マンガ家入門』石ノ森章太郎著を読んでいる。

書きますた。


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航海それとも後悔

ビリー・バッド (光文社古典新訳文庫)

ビリー・バッド (光文社古典新訳文庫)

 

週末は、留守居役。
洗濯物を干しに二階に行くと、
空が透き通ったような青。
飛行機がくっきりと見えた。
どこへ行くのだろう。
筋状の雲。
「磐城平の方までゆくんか」。

『ビリー・バッド』メルヴィル著 飯野友幸訳を読む。
主人公は「英国軍艦」のイケメンセーラー、ビリー・バッド。
アイドルのようだったが、上の者になぜか疎んじられる。
無垢なビリーは思い当たる理由がない。
今で言うところの「ビリー、死ね」ってなもんで
策謀により船上公開死刑(私刑)となる。

あらすじを簡単に紹介したが、
カフカの『審判』とか不条理な小説を思いうかべる人もいるだろう。
作者は実際に捕鯨船や軍艦に乗っていた。
それが『白鯨』などの作品になった。本作も。
不幸な水兵。
昔の日本の作家が翻案するなら
ビリー・バッドを薄井幸男と名づけるかも。

新訳ということもあるが、なーんか新しいのだ。
なーんか自由なのだ。
聖書の引用、作者自身の韜晦など
本筋に関係ない、なくはないけど、
その部分が独特の雰囲気を演出している。
羽根つきギョーザの羽根の部分。
わかりにくい例えか。
最後に「ビリーは手錠をかまされて」という詩が出てくる。
存命だったら高田渡に作曲、歌をお願いしたいもんだ。

遺作となった短篇。
その頃、メルヴィルは忘れられた作家の一人で
出版されるまでの経緯を解説で知って
ここの部分も小説になるなあと思った。



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短篇小説は盆栽である

戦時の音楽 (新潮クレスト・ブックス)

戦時の音楽 (新潮クレスト・ブックス)


『戦時の音楽』レベッカマカーイ著 藤井光訳を読む。
テーマは戦争と音楽。
つーと『戦場のピアニスト』のような感動ものを思うが、違う。
端正に育てられた盆栽のような短編がキラキラしている。
盆栽いじりの趣味はないが、
優れた盆栽はミクロコスモスだが、
見るものをマクロコスモスに誘う。
短篇小説も余分な枝葉を限界まで刈り取る。刈り取る。
最初はすぐに読めてしまう。でも、何回か読むと
完成された世界に魅了される。

盆栽の比喩がピンとこない人には
料理の素材に例えるのはどうだろう。
フルコースに出せるくらいの素材で
スープを提供するとか。
以下作品の短い感想をば。

『青を背景とした恋人たち』では、
なぜか現代に復活した大音楽家
当然クラシックかと思ったら、ブルーズやジャズが気に入る。
モーツァルトならヒップホップだったりして。
その立ち姿が村上春樹の騎士団長に似ている。

『ブリーフケース』は、横暴なロシア兵に怒る老女性作家の
気概と機知を称賛したい。

『爆破犯について私たちの知るすべて』
爆破犯が読んでいた本が気になった。

ランボードストエフスキー、アップダイク、
コンラッドナボコフ、ムラカミ、ディケンズ
プルースト、マン」

 


かぶる。爆破犯の素質があるのか。

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『グッドワークス!』って

グッドワークス!

グッドワークス!


仕事関連本から読書メモ。
『グッドワークス!』フィリップ・コトラー    デビッド・ ヘッセキエル ナンシー・ リー 共著を読む。
肝となる言葉は「コーズ」。

「社会的な貢献を目的とする企業の主義主張」


のこと。
今まで企業は売上を挙げて企業を存続させるために、広告やセールス・プロモーション、SPにお金を注ぎこんできた。
ところがある程度、物質的に充足、飽和状態になると消費者は、
かつてのようにやたら新商品を購買しようとはしなくなった。
まあいろんな新商品に画期的とうたってはいるが、

毎年そんな商品は出るわけないと思うし。
広告やSPが有効でなくなった。どうする。
「コーズ・プロモーション」や「コーズ・リレイテッド・マーケティング」で

行きなさいと。
アメリカでの事例が山のように紹介されている。
引用。

 

「最近の消費者は、社会的取組みとは関係なく単にブランド選好を高めようとするマーケティング手法(人気稼ぎのコマーシャル提供)よりも、自分が好感や親近感を抱いている社会的課題を支援しているマーケティング手法を好意的にとらえる」

 


企業ではメセナや収益の一部を寄付する社会貢献活動、CSRに取り組んでいる。
そこを下品に言うと売り物にすると。
たとえば企業とNPOのアライアンスなどにより
黒子的存在だったCSRに光を当てる。
つまり、ええ仕事、してまっせと。
そのメリットは。引用。

 

「●売上げおよび市場シェアの増加
●ブランド地位の強化
●企業のイメージや影響力の向上
●従業員にとっての魅力や意欲の向上、定職率の確保
●営業コストの削減
●投資家や財務分析アナリストに対するアピール力の向上」

 


社内的にメリットがあるのがほおと思った。
社会還元などというと経営者は眉をしかめるが、
「善いこと」をしている企業が存続していける条件のようだ。
あとはNPOというとボランティア、手弁当の印象が強いが、
NPOでそこそこ食っていけることを示唆している。

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暑気払い

ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上

ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上


ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下

 


暑気払い-1
噂のローソンのPBの缶チューハイ。アルコール度数12パー、ウォッカだぜ、ベイビー。
正しくはウォッカレモンソーダかな。
大きめのグラスに氷をザクザク入れて
プシュッ!ドクドク!ゴクゴク!
喉に走る氷河特急。ロシアからアイスをこめて。

暑気払い-2
『ミレニアム 5 上復讐の炎を吐く女』(上)(下) 
ダヴィド・ラーゲルクランツ著ヘレンハルメ美穂 久山葉子訳を読む。
女囚となったリスペット。冒頭の刑務所のシーンから
はらはら、わくわく、どきどきの無限ループ。
牢名主の女性からいたいけな美少女を助けるために立ち向かう。
不幸なDVに加えイスラム圏の男尊女卑、ロマ、人種問題も加味。
このストーリーの巧みさなどをネタバレせずに書くのはナンギなことだ。

科学の実験材料となって人生を狂わされた子どもたち。
暴力で抑圧された幼年時代
ドラゴンタトゥーの女・リスペットは、本作では活躍は控えめ。
相棒のモテ中年男、ジャーナリスト・ミカエルも控えめ。
とはいえ、要所要所では活躍するが。
一言でいうなら今様「とりかえばや物語」。
 浦沢直樹の『MONSTER』にもつながるかな。
リスペットを支えていた人の葬儀のラストシーンが感動的。

ジャンゴ・ラインハルトも結構なキーポイントになっている。

 

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コリずに今日の五首


武蔵野の臓器林とPCが誤変換  八宝菜を発砲妻 これは愚変換

塀の節穴から 後家の行水でも 覗いていたのか よく見ると 男 首がなかった

福島の桃 贈る人がいなくなり 自分で買って 遺影に供える

明け方の ラジオ 突然流れる  安田成美 風の谷のナウシカ  金色の

会いたかった 愛騙った あ痛!カッター 蟻たかった 家~ィ!

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村上RADIOと『お下げ髪の詩人』

お下げ髪の詩人

お下げ髪の詩人

 

村上春樹のくぐもった声、
誰かに似ていると思ってしばし考える。
そうだ、かせきさいだぁだ #村上RADIO」
というツィートにいいねが2つ、ついた。

『お下げ髪の詩人』小沼丹著を読む。
扉挿画がなんとなく『文学ムックたべるのがおそい』をイメージさせる。
いまでいうところのYA小説。
どんなものかと期待しながら読む。

『青の季節』は、母の入院で東京から地方のおじの家に
預けられる中学生が主人公。
マイ自転車を持っているのだから、恵まれているのだろう。
彼と同じ学校の友人とその姉らが
くりひろげる青春行状記。
小沼丹の小説だから友人の姉に好意を持っても
行為には及ばない。
おおらかで健康、牧歌的。
子どもの頃見ていたNHK少年ドラマシリーズのよう。

『白い少女』は絵のタイトル。
モデルになった少女の話。
湖畔の別荘、島などハイカラ風味。
寸止めの奇想小説。
切なく、はかない。

『お下げ髪の詩人』は「信州N湖のほとりにある別荘」に
住んでいるアメリカ人の少女のこと。
「初出『ジュニアそれいゆ』」。
中原淳一か。ぴったりの世界。
これも青春時代の思い出。
安岡章太郎の『ガラスの靴』を思い出した。
甘い思い出、苦い思い出は
記憶の標本箱から取り出す必要はない。

片岡義男村上春樹という流れはあるなと勝手に思っているが、
小沼丹片岡義男村上春樹というのもあるのでは。

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