ドット・コム・ラヴァーズ―ネットで出会うアメリカの女と男 (中公新書)
- 作者: 吉原真里
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 新書
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午後から渋谷で打ち合わせ。
こまめに摂る水分が汗などで吹き飛んでいく。
タワーレコード、ブックファーストなどを高速巡回して
帰宅後、たまらずシャワーを浴びる。
スポーツドリンクをグビグビ。
『ドット・コム・ラヴァーズ』吉原真里著の読書メモ。
○ハワイの大学で教鞭を取っている作者が1年間、研究でニューヨーク暮らしを始める。
その間、オンライン・デーティング(まあ出会い系サイトだわな)で、
知り合った、出会った男たちとの交際をメインに記したもの。
○大学教授、学者先生にありがちな「論」ではなく自身の経験「談」。
いわゆるネット縁なのだが、かなりきわどく踏み込んで書かれていて、これがめっぽう面白い。
異性、同性に関わらず、WebやSNSにログされたプロフィールが素敵であれば、
あるいは映画や音楽、本など関心空間が好みであれば、
大概は、実際に会ってみてハズレということは少ないだろう。
当然、出会えなかったり、会いたくないのにしつこくメールがきて閉口した話も書いてある。
○この本で知った言葉が「ケミストリー」。
会ってお互い胸が時めく(ハートとハートの化学反応)ことをいうそうだが、
そうならなくともある程度、事前に相手を知っていれば、
なにかとショートカットできてよいのでは。
実際、オフラインでどれだけの人と知り合えるのか。
まあ、出会いは縁。と古くさいことをいってしまえば、
オンライン、オフラインも関係ないけど。
○ぼくのイメージとしては『ブリジット・ジョーンズの日記』を知的にした感じ。
アジア人の女性好みの男や作者のタイプだという屈折したユーモアを持つインテリユダヤ人、
恋人にはならないが、友人にするならベストなゲイピープルなどなど。
都会のライフスタイル、恋愛スタイルがうーん、リアル。
なぜゲイが女たちと親しくなれるのか。また女性に優しく、気持ちが通じ合えるのか。
それは世帯主という男としてのマッチョな部分を脱ぎ捨てた、男を下りたからだと作者は述べている。
なかなか鋭い。
○出会った男ごとに話を変えるオムニバス映画にでもしたら、しゃれた今風な恋愛ものになると思う。
個人的な誠に勝手な妄想だけど。コンテンツとパッケージ(新書)がそぐわない気もするし。