ここにないどこか・どこにもないここ

 

Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学

Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学

  • アーティスト:小沢健二
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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『Ecology Of Everyday Life 毎日の環境学小沢健二を久しぶりに聴く。
全編インストでヴォーカルは、なし。
 
フリッパーズ・ギターを以前所属していた事務所の女の子から教えてもらったのは、
遥か昔のこと。
 
東京の頭のいいお坊ちゃんが趣味でおしゃれなポップミュージックをたしなんでいるイメージが強くて、さしずめ庄司薫あたりが遅く生まれてきていたら、文学じゃなくてこういう音楽をしてたんだろうなとモーソーしていたもんさ。
 
で、印象は、アンビエントとジャズと民俗音楽と現代音楽がミックスチャーされた感じ。泥臭くない、汗臭くない、洗練された計算されたエレクトロポップの心地よさ。
好きな音楽もしくはリスペクトしている音楽が巧みに織り込まれて。年中快適にエア・コンディショニングされた空間に、うんとボリュームがしぼられてかかっているといい。
 
特にハービー・マンのようなフルートがフューチャーされた楽曲は、初期CTIレーベルの欲求不満気味(ぼくにとって)のクロスオーバーミュージックを彷彿とさせる。
 
マーティン・デニーが『エキゾティカ』など異国情緒あふれる音楽世界を構築して、
はっぴいえんどからソロ期後半の細野晴臣に強い影響を与えたけど、それとおんなじで、ありそうでない世界。彼の理想郷。
 
無印良品のいっとう最初のショップが青学の向かい側にあって、店内には細野さんのアンビエントミュージックが流れていてカッコよかった。カッコよかったけど、チョー狭かった。
 
しばらくは午前中の仕事の音楽になりそうだ。
 
買ったときは、こういう方面へ進んでいくのだろうか。映画音楽とか誰か依頼してみれば。と思った。
 
ジャケットもなかなかよくて誰かと思ったら、懐かしの故・信藤三雄だった。ジャケットはいまだにシブヤ系?
 
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