「川上コピー」って何?-2

 

川上から始めよ (ちくま新書)

川上から始めよ (ちくま新書)

 

 

ラグビーワールドカップ、日本対南アフリカ戦。
ガチンコのしんどい試合だった。
トーナメントでの経験の有無が点差になったのかもね。

『川上から始めよ』川上徹也著を読む。続き。

「川上コピー」は、BtoBとBtoCを兼ねる。「川中コピー」は、BtoB。
「川下コピー」は、BtoCを意識したものになる。

作者曰く

「「川上コピー」は、経営理念、ミッション、ビジョンを表わすもので
それは「志」である」

 なのに通常の企業スローガンは、当たり障りのないものが多い。

作者は「空気化すると」言っている。
きっと、官公庁の広報のプレゼンテーションと同様に
投票などで決めてしまうからだろう。
常套句を組み合わせてつくるつまらない演歌の歌詞みたいなもんだろう。
 
尖った「川上コピー」を使っている企業は
トップか担当者の独断でチョイスしているだろう。
 
話題のGAFAとかまさにそれ。
中でも個人的に好きなのがApple

「Think Diffrent.」

 

再びトップに立ったスティーブ・ジョブズが「衰退していたApple」の
コア・コンピタンスやレゾン・デートルを見つめ直して
「展開した広告のキャッチコピー」。
それが「Think Diffrent.」
「違うように考えなさい」
意訳すれば「似たものはつくらない」とか「ないものを、つくる」とかだろうか。
この旗印、「川上コピー」のもとに
「川下にiPod iTunes iPhone」が届けられ、人々は驚き、喜んだ。
実体が伴わなければ、伝わらない。
 
「Think Diffrent.」これはウォークマン開発までのソニーにも当てはまるが。
 
作者は成功している「川上コピー」を分類して
目のつけどころの良い点を説明している。
ぼくの好きな「川上コピー」をあげてみる。
 

「お、ねだん以上。」ニトリ

 

 
「地図に残る仕事」大成建設

 

 

「NO MUSIC,NO LIFE」タワーレコード

 

 

インテル入ってる」インテル
Intel Inside」インテル

 

 
最も文字数が少ないのは

「技術の日産」

 



こんなオーソドックスな言葉でも「志」次第では新たな輝きを見せる。
言葉は言霊。
でも、いまトップがごたついているからなあ。