シンギュラリティは怖くない:ちょっと落ちついて人工知能について考えよう
- 作者: 中西崇文
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2017/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こんなあわただしくなる季節に
結婚式を挙げたヤツがいる。
誰だ。オレだ。
『シンギュラリティは怖くない』中西崇文著を読む。
仕事関連本だが、
わかりやすくて意外と深い。
シンギュラリティとは「技術的特異点」。
「2045年にAIが人間の知能を超える」こと。
作者は否!と言う。
1999年7月に人類が滅亡するという
ノストラダムスの大予言をぼくはふと思い出すのだが。
人間はホモファーベル、道具をつくる人。
それにより発展してきた。
作者は産業革命に起きた「ラッダイト運動」を引き合いに、
AI、人工知能に関するネガティブな情報、予想は、
同じだと。
近い将来、自動車は「自動運転」になるそうで、
保険会社は特に自動車保険の先行きに不安を覚え、
次なるショーバイのタネを模索している。
「自動運転」で万が一事故が起きたら、
補償や賠償はどうなるのか。
この考察も興味深い。
これも事故が起きていないから原発は安全だという
いま思えば非科学的な考えが流布したいたのと似ている。
「人工知能は自律的に悪事を働くのか」の章では、
AIのエラーよりもヒューマンエラーがそうさせるのだろうと。
『2001年宇宙の旅』ではディスカバリー号に搭載されていた
コンピュータHALの制御不能状態を扱っていた。
故障とみるのか、発狂とみるのか。
「1990年代にインターネット上にあった全データと同じ量が、
いまではわずか1秒のあいだにインターネット上で生成されている」
そうだ。
ビッグデータはAIの収集・解析により生きたデータとなる。
人間の脳のメカニズムに学んだディープラーニングで
経験値を積んで独自の応用まで考えられるようになったAI。
これからは
「ネットワークでつながった人工知能群の連携が重要な鍵に
なってくるだろう」
ロボットというとひと昔前のSFの
二足歩行のヒト型ロボットが刷り込まれているが、
実際は違っている。
ネットワーク化されたAIか。