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めぐりあうものたちの群像: 戦後日本の米軍基地と音楽1945-1958

めぐりあうものたちの群像: 戦後日本の米軍基地と音楽1945-1958

『めぐりあうものたちの群像』青木深著の感想。
「戦後日本の米軍基地と音楽 1945-1958」の副題通り、
濃厚とんこつ全部のせラーメン、替え玉2回くらいのこってりボリューム。
かなり凝縮されている。
進駐軍という言葉は知っているが、
こうして全貌を知らされると、本当にアメリカが戦後進駐していたんだと思う。
土地・建物の接収のみならず、文化・風習までも進駐してしまった。
作者が実際にインタビューに行く。
日本全国、ハワイ、アメリカ西海岸、東海岸、
「インタビューをした人々は150名を超え」る。
そのときの空気や生な言葉がびっしりと埋められている。
まだ、ロックンロールやロックが生まれる前のことだ。


渡辺プロダクション、ホリプロ、サンミュージックの創業者は
キャンプまわりのミュージシャンから芸能プロダクションの経営に鞍替えした。
ある種、辞典代わりに関連事項を読むといいかも。
って、戦後日本の音楽、ショービジネス、芸能プロダクションに
関心ある人に限られてしまうか。


アメリカからもらったのは、憲法と民主主義。それに音楽、芸能か。
アメリカの影。というわけではないが、関連して米軍ハウスもあるなと。
ぱっと思いつくのは、細野晴臣の名盤『HOSONOHOUSE』が
ジョンソン基地跡の米軍ハウスで録音。
横田基地だと、福生米軍ハウスでの大瀧詠一のナイアガラレーベル。
で、村上龍の『限りなく透明に近いブルー』とか。


版元が『マルクスエンゲルス全集』の大月書店とは、意外。
その決断に拍手。


以前、某生命保険会社の取材の仕事で
何日か丸の内にある荘厳な本社ビルに通った。
そのとき、マッカーサーがいた部屋を見せてもらった。
皇居が良く見渡せた。


自分用にリンク。
日本国憲法は「押し付け」か? [社会ニュース] All About


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