ニューウェーブという病

NYLON100% 80年代渋谷発ポップ・カルチャーの源流

NYLON100% 80年代渋谷発ポップ・カルチャーの源流

時折、無性にY.M.O.が聞きたくなる。
大昔に購入した4枚組CDBOXをずっと聞いていたりする。


『ナイロン100パーセント』バルボラ著は、そんな本。
30年ほど前、渋谷センター街の奥にあったカフェの話。
ニューウェーブの震源地というのか、サロン的だったところ。
60年代のヒッピームーブメントが『風月堂』なら、
80年代のニューウェーブムーブメントは『ナイロン100パーセント』。
ああ上等句ならぬ常套句。いったもの勝ちで。
当時のことを出入りしていたミュージシャン、スタッフなどに
インタビューしている。ともかく情報量が多い。
一度行こうと思ったが、発見できなかった。
Web地図検索なんて影もカタチもなかった。
で、ようやく見つけて入った。
「『時計仕掛けのオレンジ』のミルクバー」をモチーフにしたインテリア。
狭く、常連でないと居心地の悪い空間。
何度か行ったけど、結局、あんまり、なじめなかった。


この本を読むと、ニューウェーブにはまっていた頃を思い出す。
ツバキハウスでPmodelの『美術館であった人だろ』で踊ったり。
プラスチックスヒカシューなどバンドが有象無象でてきて、
インディーズも盛んで、いろんな音があって面白かった。
いまのお笑いブームのような。
カッコよさや流行とかは、一瞬で
そのときは熱病を煩ったようだが、熱が下がると、
なんであんなに熱くなったのか理詰めではいかない部分がある。
この本に登場した誰かが、
当時のセンター街は垢抜けていなかったといっているが、確かに。
公園通りあたりが絶好調だった頃。


ナイロン100パーセントの入っていたビルはいまだにあって、奇跡的かも。
1階にある台湾料理屋には会社勤めの頃はたまに入っていた。そ
うか、そこの上にあったんだ。点と点がつながる。


人気blogランキングへ